「やくも」は今の店主である加村さんの父が昭和7年に日本料理の店として開店された。加村さんは、当時、うなぎのタレに地伝酒が使われていたことを覚えており、地伝酒の復活を聞いて、父が作っていた味を蘇らせたいと復活直後から利用いただき、現在も継続してうなぎのタレに出雲地伝酒をご利用していただいています。
やくものうなぎを食べてみるとうなぎにある独特の臭みがほとんど感じられません。そのためか、余分な風味がない分、うなぎの身の「旨み」をしっかり味わうことができる。うなぎの苦手という方でも「美味しい」と食べられるようになられたことも何度もあるとのこと。
国産のうなぎは季節やその年の気候など、状況によって身の状態が変化していきます。そのため、お客さまがいつ食べても変わらない美味しさを提供したいと状況に応じて継ぎ足すタレや焼き具合を調節しているそうです。
こういった日々の積み重ねによって、創業以降、長く、愛され続けておられます。 孫に食べさせたくてと家族で訪れてくれたり、以前、店でバイトをしていた学生が数十年ぶりに県外から訪れてくれたりと、「長く続けているからこそ起きる出会いの場面が本当に嬉しい」と話される加村さんの笑顔が印象的でした。
住所:島根県松江市東本町1丁目87
電話:0852-21-4042
営業時間:午前11時から2時まで(定休日は日曜日)
主なメニュー:
うな重、うな丼、吸い物、うざく(胡瓜、うなぎ、旬の薬味の酢のもの)、うまき(うなぎ入りの卵焼き)、うなぎのせいろ蒸し(冬季限定)