松江の銘酒、豊の秋 - 「豊の秋」醸造元 米田酒造株式会社

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伝統とこだわり

米田酒造は、明治29年(1896年)に、松江で創業しました。

松江は海、山、川、湖と豊かな自然に囲まれた町です。その恵まれた環境に加え、城下町として陸路・水路ともに整備が進み、多くの旬の食材が集まる流通の拠点地域として発展してきました。さらに、江戸時代には松平不昧公により広く普及した「茶の湯の文化」が、この地域の中に豊かで、洗練された食文化を醸造してきました。

日本酒は、昔から多くの人に食事と共に「ほっと、こころ和む時間」を提供してきました。

新鮮な食材が揃い、豊かな食文化がある松江の中で多くの方が喜び、飲んでいただける日本酒を提供するためには、より洗練された「美味しさ」が求められます。その声に応えるべく、先人たちは季節で変わる旬な食材とお客様から寄せられる声にあわせて、より良い原料を集め、技術を高め続けてきました。

この酒造りは、当蔵の酒たちの中に脈々と受け継がれ、「まち」と「ひと」によって育まれた「伝統の味」として今もなお、愛され、親しまれ続けています。これからも変わらず、この伝統の味を受け継ぎつつ、さらなる「美味しさ」を求めて、我々は酒造りを精進し続けていきます。

「美味しさ」を生み出す3つのこだわり。

一、米へのこだわり~100%の酒造好適米と自家精米~日本酒の原料は米です。米のよし悪しで、酒の出来を左右することは言うまでもありません。酒造りに最も適した米として「酒造好適米」があります。これは、日常私たちが食べているコシヒカリやササニシキなどの米の品種とはまったく異なり、酒造りの目的のために特別につくられている品種です。蒸して軟質なもので、粒が大きく、心白(米粒の中心部にある白いうるみ)のあるものがよいとされ、山田錦や五百万石、佐香錦、神の舞などが有名です。当蔵では、多くの方に喜んでいただける美味しい酒ができるよう、酒造りに使用する原料の米にこだわっています。原料となる米は、100%酒造好適米を使用することはもちろんのこと、特等など厳選されたもののみを使用しています。しかし、良い材料があれば良いという訳ではありません。実際に使用するためには「精米」された米が必要になります。そこで、当蔵の工場内の精米場で「精米師」の手によって精米することで、素材の状態を最大限引き出すことを続けてきています。

二、水へのこだわり~捜し求めた、こだわりの水~お酒の原料は「お米と水」です。日本酒の80%が水であり、当然「水の質の善し悪し」も日本酒に影響を与えることになります。二十数年前までは松江の市街地の井戸水を仕込み水として使っていました。しかし、町の発展と生活の影響からこの井戸水を仕込み水として使用することが難しくなってしまいました。そのため、仕込み水に適した水をもとめ、周辺はもちろんのこと、郊外まで足をのばし、酒造りに適した良質の水を探しつづけました。ようやく見つけたのが、松江市郊外にある山の麓の急な斜面、竹藪の下の、岩の間からこんこんと沸き出ている湧水です。水に含まれる成分も優れ、酒造りに適しているこの水のお陰で、ふっくら旨いお酒が毎年出来上がっています。天の恵みの水に感謝するとともに、この水を大切に守っていくことも我々の使命としています。

三、味へのこだわり~変えてはいけないこと、変えることでよくなること。それを守り、見極め、美味しさを極限まで求める。それが杜氏の役割。~当蔵の杜氏は、昭和43年生まれと若い杜氏です。しかし、杜氏になる前に、先代の杜氏と酒造りの期間中、3年にわたり同じ部屋に寝泊りすることで、歴代の杜氏が蓄積してきた酒造りの経験を引き継いできました。酒は、麹菌、酵母菌と2つの菌による発酵によりできます。つまり、酒造りは生き物である繊細な菌と向き合っていくことを意味しています。そのため、杜氏には「生きている菌」を見つめ、最適な状態を保つことを求められます。近年の技術の発達により、多くのデータを収集することができるようになりました。しかしながら、生き物の前ではデータだけで判断することはできません。それは、使用する米の状態、天候(温度、湿度)など、全く同じ年はないからです。その中で杜氏は、酒造りの中で起きる変化を「五感を研ぎ澄ます」ことで見極め、適切に対処していくのです。この変化を感じ、対応するために必要なのが、様々な状況を体験してきた「経験」です。これを先代杜氏が歴代の杜氏から受け継いだ「経験」と本人が培ってきたものと融合し、今の杜氏が受け継いできました。~本来持つ味の輪郭を引き立たせる~日本酒をつくる上で変えてはいけないことに「仕込み配合」があります。これは、麹や酒母、かけ米などの配合量のことを示します。これこそ、町と人により育まれた「伝統の味」を変わらず生み出すために歴代の杜氏の手により完成された秘伝の配合です。この配合を守りつつ、杜氏と蔵元によって時代と飲む人に合わせた味の方向性を導いていきます。当蔵の杜氏はこの仕込み配合が本来もつ「味」の輪郭を引き立たせるために、材料を見つめ、最適な状態へと高め、麹づくりを徹底するなどこだわりを持って、蔵の酒の味を導き、引き出しています。~蔵人との和~酒づくりは、杜氏一人ではできません。共に酒づくりと向き合う蔵人たちとの連携が必要です。当蔵では、蔵人との和を大切にしています。

米田酒造で働く人たち