松江の銘酒、豊の秋 - 「豊の秋」醸造元 米田酒造株式会社

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蔵人は今

2016年9月のアーカイブ

美保 純米吟醸原酒 瓶囲い

酒蔵はいま | 2016年9月23日

こんにちは、野田です。以前の美保関町についての記事で触れた、新しいお酒についてです。
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美保 純米吟醸原酒 瓶囲い(1回火入れ)

蔵元の誇りと挑戦から、新しい日本酒が生まれました。
米の旨味を感じる凛とした風格、優雅で気品ある吟醸香。
酒銘は神と海と人を結ぶ町、島根県松江市美保関町の「美保神社」に由来します。

新しい銘柄ができました!というと、酒蔵発の情報としては重大なご報告だとは思うのですが、既に季節限定酒が完売になるなど完全にタイミングを逃してしまったこともあり、きちんとしたご紹介ができないまま今日まできてしまいました。すいません。
しかしあれこれと表面的な説明を経ずとも、まずお酒を口にしていただき、おいしいと感じてくださった方々からそのお酒が広まっていくというのは大変嬉しいことです。そしてそういうお酒を改めてご紹介できることは、大変誇らしいことです。

「美保」は大吟醸を仕込むような繊細な造りによって、米の旨味を感じる凛とした風格、優雅で気品ある香りを表現しました。島根県産酒造好適米「五百万石」を58%まで磨いた純米吟醸で、原酒でありながらアルコール度数16%とやや低めに仕上げています。27BYでは年間通じて出荷している「1回火入れ」と、季節の「生原酒」「ひやおろし」の計3タイプがあり、どれも食中酒としての豊の秋の信条である「ふっくら旨く、心地よく」はそのまま、クラシックな印象に加えてモダンな雰囲気が覗きます。
またここしばらく取り組んでいる上槽後の早期の火入れや瓶囲い(瓶貯蔵)により、口に含んだ時のみずみずしさはデラウェアのような甘美さとなりました。この点は先日より一新した瓶詰めラインが28BYより本格稼働すれば、なお一層良くなるのではと期待しています。単に古い設備を更新したというわけではなく、グレードアップした瓶詰めラインによって上槽後の充填→貯蔵の流れがスームーズかつ迅速に行われるようになることで、エレガントな味わいが1本1本に表現されます。


どんな世界もそうだと思いますが、伝統と本質、革新と変化のバランスで新しいものが出来上がっていくのだなと常々感じています。日本酒は米と水というシンプルな素材で生まれるものですので、なおさらそこにどのような形で手を加えるかということが重要になってきます。本質はしっかりと、ただし挑戦的な変化をさせながら、そこに蔵の環境が後押ししながら、という一連の動きが「美保」という新しいブランドで垣間見えた気がしています。
上濱杜氏は「次の美保はまだまだ良くなる。造る喜びも含めて、これからが楽しみ」と話していました。きっと「美保」を通じて、皆様も感じ取っていただけるはずです。


酒銘の由来となったのは、島根県松江市美保関町に鎮座する美保神社です。
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この度さまざまなご縁が重なり、「美保」という酒銘をいただくこととなりました。

美保神社は、稲穂を手に舞い降り米作りを広めたとされる美穂津姫命(みほつひめのみこと)と、えびす様として知られる事代主神(ことしろぬしのかみ)がご祭神として祀られています。古くから「風待ちの港」として賑わった美保関には海を生業とする人々が多数訪れ、「五穀豊穣」「子孫繁栄」「海上安全」「商売繁盛」などを祈願にお参りされたそうです。そのため神社周辺は、寄港地として訪れた人々の休息のための歓楽街として発展した面影が色濃く残ります。先人たちが美保関を発信地に
さまざまな物資と文化を各地に送り出した文化的足跡を辿ると、この地をルーツに生まれた新しい銘柄を発信していく僕らの思いとシンクロするような気がしています。
また「音楽の神様」としても知られるのが美保神社です。海の道への拠点として一時代を築いて以来、船乗りたちから「関の明神さんは鳴り物好き、凪と荒れとの知らせある」と篤く信仰され、様々な楽器が奉納されました。なかには日本最古のオーストリア製アコーディオンなど、海外からやってきた楽器も含まれます。こういった謂れから現在も多くのミュージシャンが音楽の聖地として大切にし、神前に向かって演奏する音楽奉納が行われています。かつては忌野清志郎さんもこの地を訪れたとか。海の男のロマンと同時にロックンロールを感じる神社、なかなか素敵じゃないですか?


さて、まだ始まったばかりの「美保」の挑戦ではありますが、ありがたいことに各地でご反響いただいています。平成28年広島国税局「Sake in 広島」純米吟醸酒部門では好評酒を受賞し、先日発売した『東京カレンダー』2016年10月号でもご紹介いただきました。
9月は全日空(ANA)が「食」・「酒」・「スイーツ」・「カルチャー」をテーマに全国47都道府県を特集していくプロジェクト"Tastes of JAPAN by ANA SHIMANE"として、羽田空港国内線のラウンジでも提供されています。詳しくはこちらをご覧いただき、皆様もこの機会に是非一度お試しください。

※「美保」は全国の酒販店限定流通商品です。醸造数量などの都合もあり、米田酒造オンラインショップでは取り扱いがありません。
 

梅の実の取り出し

酒蔵はいま | 2016年9月15日

こんにちは、蔵人の柴田です。
先週、春に仕込んだ梅酒の梅の実を取出す作業を行いました。
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写真のように網ですくいとります。
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最後の方は懐中電灯で照らしながら底にある梅の実を全て取り出します。

取り出した梅の実は選別して「梅酒の梅」として販売しています。
コリコリした食感がおいしいおやつです。
そのまま食べてもおいしいですし、お菓子や料理の材料としても使えますよ。
 

夏季酒造講習会

酒蔵はいま | 2016年9月14日

こんにちは、蔵人の柴田です。
9月12、13日、今年も島根県夏季酒造講習会に参加しました。
去年もこのブログに書いたのですが、毎年この講習会に参加すると頭の中が春夏モードから酒造りモードへシフトします。
講義内容は「衛生管理について」や「酒米について」など具体的で実践的な話でとても参考になりました。
原料処理や麹、醪の管理などそれぞれの担当ごとに分かれてのグループディスカッションの時間も有意義でした。
あまり、他の蔵の蔵人さんと情報交換する機会が少ないので、貴重な時間でした。
各蔵ごとに細かな工夫や苦労をされていました。
理想は酒造期間中にお互いの蔵に見学に行きたいですよね、と話していましたが、
酒造期間中は皆忙しくてそれどころではないんですよね。
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上の写真はグループディスカッションで話し合ったことをそれぞれの班で発表しているところです。
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大事な利き酒の勉強もしっかりやりました。
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そして、毎年講習会の帰りに研修先のすぐそばにある松尾神社にお参りすることにしています。
病気や怪我なく良いお酒ができますように。
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今回学んだことをもうすぐ始まる酒造りにいかしたいと思います。
いよいよ始まるな―。

・・・でも、その前に蔵では秋の大仕事、粕取焼酎取りが控えています。
その様子もまたこちらで報告します。