松江の銘酒、豊の秋 - 「豊の秋」醸造元 米田酒造株式会社

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蔵人は今

酒蔵にやってきた米の行方

2021年5月28日

米田酒造の酒造りのシーズンは11月~翌年4月です。
10月から玄米を受け入れ、自社で精米します。
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最盛期には、受け入れた玄米と精米でできた白米と糠(ぬか)で蔵の中がいっぱいになります。
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しかし酒造りが終わる4月には、米も糠も一切残さず蔵をカラにします。(夏場に使わない酒造設備の置き場になります)

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「米や糠を残してあると、税務署が視察に来た時に申告外の酒を造ってると疑われるからね」という本当か冗談か分からない話を古い蔵人さんがしてましたが、、、。
酒のイベントの料理に使いたいから酒米が余ってないか?などの問い合わせをいただくことがありますが、理由はともかく、酒造りが終わると蔵に米(糠も)がないので、そういう要望にお応えできないのです。

 

糠の行方

酒蔵見学のときに精米の話をすると、多くのお客様が、糠はどうするの?と興味を持たれます。

米田酒造から出るほとんどの糠は飼料や肥料として引き取られます。

松江郊外のお茶農家「錦峰園」さんは「豊の秋」の糠を肥料にしてお茶の栽培、製造販売をされています。
錦峰園製茶場のウェブサイト http://www.kinpouen.com/index.html

また吟醸酒用の米の精米で出る、米の中心部に近い部分の糠(以下、白粉)がわずかに、地元のパン屋や菓子店で利用されています。

しかし白粉は一見、製パンや製めん用の米粉のように見えますが、同じ感覚で使うとまず失敗するという曲者なのです。

白粉は、一般的な米粉とは出来る過程がかなり違うため、それが食品加工のとき特性の違いとして現れます。そのため、その特性に合う利用法を見つけないといけない難しさがありますが、そこにチャンスがあるかもしれません。

このように、酒米の精米で出るすべての糠は、廃棄することなく別の形となって私たちの元へ戻ってきます。

酒粕の行方

酒を搾ったときに出来る固形物が酒粕です。
酒粕は、新酒が出来てすぐに出荷する新酒粕と、熟成させてから夏に出荷する漬物用粕があります。
最盛期には次から次から酒が搾られのるで、酒粕で蔵の中がいっぱいになります。
↓漬物用粕はタンクに入れて踏み込むことで空気を抜いて熟成させます。そのため踏込み粕ともいいます。専用の綺麗な靴を履いておりますよ。

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しかし10月には、焼酎を造るためにすべての酒粕を蒸留して蔵をカラにします。
酒粕取焼酎 ― 米田酒造オンラインショップ http://shop.toyonoaki.com/?mode=grp&gid=328339
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この酒粕を使った焼酎の造り方の特徴として、蒸気の抜けを良くするために酒粕にもみ殻を混ぜ込みます。
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(上) もみ殻を混ぜた蒸留前の酒粕
(左) もみ殻が焦げて茶色くなった蒸留後の酒粕。(右)旨みや香りの成分たっぷりで白濁している蒸留したての焼酎原酒。

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新米のもみ殻が出てきて、奈良漬のシーズンも終わって、次の酒造シーズンのために蔵にスペースを作らなきゃいけない、これらのタイミングが重る10月が(米田酒造的に)焼酎造りのベストシーズンなのです。
この焼酎は飲用のほか、山陰の郷土料理の「あごの焼き」などの練り製品の原材料としてもよく使われています。
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この焼酎からも出た粕も廃棄することなく、たい肥にするためにすべて農家に引き取られます。
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また焼酎造りに使わないみりんや地伝酒の粕もすべて、たい肥にするために引き取られ土に還ります。

このように、酒造りのために酒蔵にやってきた米は余すことなく有効利用しています。

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