松江の銘酒、豊の秋 - 「豊の秋」醸造元 米田酒造株式会社

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蔵人は今

みりんの上槽をしています

2021年7月30日

夏の酒蔵の仕事のひとつが「みりん」の上槽です。
みりんのモロミは3月末に米麹、蒸したもち米、アルコールをタンクに加えて仕込んでおり、搾るまで約4か月間じっくり時間をかけています。
清酒や地伝酒と同じように木ふねで手作業で搾ります。
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搾った後は滓を沈殿させ、綺麗な上澄みをタンクに貯蔵し1年以上熟成させます。しっかり熟成させることで、糖分やアミノ酸など様々な成分が複雑に反応して味や香りがまろやかに、そして美しい琥珀色になります。



本みりん「七宝」の造り方

本みりん「七宝」は、米麹と蒸したもち米をアルコールの入ったタンクに加えて仕込みます。
酵母によるアルコール発酵がないことが清酒や地伝酒との大きな違いです。

麹造り

清酒や地伝酒と同等以上に米麹の出来がみりんの品質を左右します。
米田酒造の本みりん「七宝」シリーズの米麹は、清酒「豊の秋」と同じ島根県産五百万石を使用して手造りしています。

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麹造りの方法や過程は清酒のものと同じですが、もち米のタンパク質がよく溶ける米麹となるような管理をします。(逆にそのように作った米麹で清酒を造ると雑味の多い清酒になります)
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仕込み

米麹ができたら、蒸したもち米と一緒にアルコールへ加えます。
もち米はヒメノモチなど全て島根県産を使っています。
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アルコールはアルコール分35度~40度の酒粕取焼酎や醸造アルコールを使っています。

仕込み終わったときのモロミの温度が35度程度になるように、蒸したもち米を適度に冷ましながら、手早くアルコールの入ったタンクに人力で投入していきます。
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米麹の酵素がはたらくのにちょうど良い温度が、この35度程度です。後から加温するなどができない環境なので、一発でこの温度で仕込めるように、蔵人だけでなく営業や瓶詰部門など従業員皆で作業します。

搾るまで

仕込んだ直後は、もち米と米麹がアルコールを吸って膨らみ、水気のない状態になります。

そこから米麹の酵素によって、もち米のデンプンは糖分に、たんぱく質はアミノ酸となって溶けていきます。また米麹に繁殖していた麹菌もアルコールによって死滅し、自分で作った酵素によって分解されてアミノ酸などになってしまいます。これらの成分が複雑に反応し合って、みりん特有の色合いや風味がつくられていきます。
仕込んだ後は、ときどき櫂入れをしてモロミを混ぜ、糖化や熟成を促していきます。
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(左:仕込んで数週間後の上澄み。右:製品)

仕込んでから4か月間、上澄みが出来てきたころ搾ります。この時のアルコール分は自然と13度前後になっています。
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本みりん「七宝」の歴史

日本でのみりんの起源は諸説あるようですが、江戸時代には料理に使われていたようです。しかし、みりんが現在のような風味になり、また一般家庭に普及し始めたのは第2次世界大戦後と言われています。

米田酒造は明治29年(令和3年から125年前)に米田金五郎が創業しました。
明治42年にはみりんの製造免許を取得しています。
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当初は「寶(タカラ)」味醂と名乗っておったようです。
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大正3年(107年前)の雑誌には「(米田金五郎)氏の『寶』味醂もまた良品である」と書かれおり、当時から高品質のみりんを造っていたことが伺えます。
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大正6年に「七寶(シッポー)」の商標を取得し現在に至ります。(「七宝」と表記する場合が多いです)
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令和元年現在、全国に95者しかない「みりん製造者」のなか、米田酒造は松江で100年以上伝統的製法でみりんを造り続けています。これからも地域の食に欠かせないものと使っていただけるよう精進してまいります。

本みりん「七宝」の購入はこちらから
米田酒造オンラインショップ

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