松江の銘酒、豊の秋 - 「豊の秋」醸造元 米田酒造株式会社

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蔵人は今

2021年8月のアーカイブ

豊の秋の酒粕で「きゅうりの粕漬け」を作りました!

雲州松江の風景 | 2021年8月26日

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営業の河角です。この業界に入って2年目、自分自身で粕漬けを作ったことがなく初めてチャレンジしてみました!粕漬けはスーパーなどの商品や祖母や母親に作ってもらった物を食べたことはあったのですが、自分で漬けたことが1度もありませんでした。

調べてみると粕漬けは平安時代の書物に記載があるほど古くからある伝統的な食べ物でした。酒粕の栄養価も豊富で貧血予防や肌や髪を綺麗にしたりと嬉しい効能が沢山期待でき、その注目は上がってきています。そして豊の秋の酒粕はいつもご好評いただいています。漬物用の酒粕は夏のウリやきゅうりなどを漬ける方に喜ばれています!

初めての粕漬けの食材はきゅうりを漬けてみます!

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酒粕に漬ける前にきゅうりを塩漬けして中の水分を抜いていきます。この時使う塩が多いと傷みにくくなるので多めを心掛けました。ある程度の塩漬けしたら重石を上にのせて一週間常温で漬けました。漬けたきゅうりはサッと水洗いします。

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冷蔵庫での保存となるためタッパーで漬けていきます!

初めにタッパーに当蔵の35°の粕取り焼酎と本みりん「七宝」を1対1で混ぜたものをそこに吹きかけていきます。これは風味を増すためと傷みにくくするための大事な作業です。量はまんべんなく吹きかけます。感覚的にパッパッと振りかけるのがコツです!

出来上がりのその風味が面白く、次はこうしてみようと深い面白さがありました。なので自分に合った量を探してみて下さい!自分はあまりひたひたにせずにまんべんなくパッパッと振りかけました。

そしてイメージ図のように酒粕を敷き詰めてまた混ぜ液をかけてきゅうりを等間隔に置きます。そこに酒粕を敷き詰めてまた混ぜ液をという繰り返しです。

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冷蔵庫で約一か月保存します。美味しくなってくれと冷蔵庫の前で拝みました(笑)

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おぉー!いい感じではないかと作ったこともないのに感動していました(笑)果たして漬かり具合や味は!?

タッパーを開けるとお米の炊いたようないい香りが印象的でした!

はやる気持ちを抑え包丁を構えました。この時の顔は料理人さながらだったと妻は教えてくれました。

ありがとう妻よ。

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なんかとってもいい感じに漬かっていませんか!?見た目もさながら味は果たして!?震える手で爪楊枝でさして

食べてみると、旨い!!!!

酒粕の旨さと35°粕取り焼酎と本みりんの風味が合わさって上品な味に仕上がっていました!この味は是非一度味わってほしい逸品です!特に相性が良かったのはご飯です!冗談抜きでご飯何杯でもいけます!あとオススメは麦茶でお茶漬けにしたらこの暑い季節にさらさらっと美味しくいただけますよ!

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初めてチャレンジしたきゅうりの粕漬けを通して改めて日本の食文化は素晴らしいなと感じました。ここ最近お家時間も増えて子供と楽しく漬けました!

近年では漬物離れが進んでいて、おばあちゃんや母親が作ってくれた漬物を子供が作り方を教わる代々の伝統も少なくなったと耳にしたりします。漬物を通してご近所さんとお茶をしたりする機会もなかなか今は少ないかもしれません。

しかし粕漬けを通して一緒に作った子供も日本の食文化に触れ、そして家族と食べることで楽しいひと時になる。そして漬けた父ちゃんはすごいともなる(笑)大切な家族との時間を漬物を通して過ごせました。

この先の時代に合った漬物の在り方も考えながらまた粕漬けを作りたいと思います!漬けた後の酒粕はお魚やお肉を漬けても美味しいですよ!まだまだ無限大の可能性を秘めた酒粕にぜひ触れてみてはいかがでしょうか?

 

 

秋に出る「ひやおろし」は、江戸時代の酒飲みと美味しさを共有できる酒

酒蔵はいま | 2021年8月26日

9月に入ると全国的に秋の季節限定酒「ひやおろし」が販売されます。
豊の秋でも2021年は9月7日に「純米ひやおろし 生詰原酒」を発売します。

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酒売り場を賑やかにする「ひやおろし」ですが、酒蔵ごとにスタイルが違います。

豊の秋の「ひやおろし」は、加盟する「日本名門酒」の基準に準じた造りをしています。

「日本名門酒会」の「ひやおろし」の説明を借ります。

”江戸の昔、冬にしぼられた新酒が劣化しないよう春先に火入れ(加熱殺菌)した上で大桶に貯蔵し、ひと夏を超して外気と貯蔵庫の中の温度が同じくらいになった頃、2度目の加熱殺菌をしない「冷や」のまま、大桶から樽に「卸(おろ)して」出荷したことからこう呼ばれ、秋の酒として珍重されてきました(中略)ときは移って現在、日本名門酒会の「ひやおろし」も、春先に一度だけ加熱殺菌し、秋まで熟成させて、出荷前の2度目の火入れをせずに出荷されます”

ひやおろしとは―「日本名門酒会」
https://www.meimonshu.jp/modules/xfsection/article.php?articleid=210

「ひやおろし」と名乗るためのポイントは火入れ貯蔵と出荷のタイミングです。

豊の秋の「純米ひやおろし 生詰原酒」は蛇管(じゃかん)という器具を使って火入れ(加熱殺菌)します。

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熱水タンクの中に置いた蛇管に、搾った後の生原酒を通して貯蔵タンクに送り込みます。これが春先の火入れです。

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貯蔵タンクに密封した酒は、秋に「ひやおろし」として瓶詰めされるまで手を触れず静かに熟成させます。

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冷や(常温)で卸すから「ひやおろし」という言葉通り、貯蔵タンクから出した酒を加熱殺菌を行わず瓶詰めします。流通や保管時の「火落ち」のリスクを下げるために「豊の秋 純米ひやおろし 生詰原酒」要冷蔵としています。冷たい方が美味しいから要冷蔵でという意味ではありません。飲むときは、冷え切っているよりも常温~燗が味わいを感じやすくなります。

じつは今年の豊の秋の「純米ひやおろし 生詰原酒」と夏の限定酒「純米 夏の生酒」は原酒が同じです。

搾った直後の生原酒を、火入れ(加熱殺菌)して静かに秋まで寝かせたのが「ひやおろし」。生のまま冷蔵しておいて初夏に出荷したのが「夏の生酒」です。

元は同じ酒でも、出荷までの違いで味わいに違いを出しているひとつの例でした。

現代では醸造や貯蔵流通技術が発達し、いつでも飲み頃の酒が造られ、楽しむことができます。
「ひやおろし」は、それが難しかった江戸時代の人々が”美味しい”としたのと同じ飲み頃を楽しめる酒と言えるかもしれません。
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人との「縁」にまつわる神社「田中神社」

雲州松江の風景 | 2021年8月13日

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今回は全国的にも珍しい「縁切り」の神社を紹介します。人と人をつなぐ大切な「ご縁」。「縁切り」と聞くとあまり良い印象を持たれないかもしれませんが、「悪い」ものを断ち切り「良縁」を呼び込むためのいわば運の循環とも言えます。

決して人間関係だけではなくギャンブルやたばこ、最近ではダイエットを始める方も「今までの自分とは縁を切る」と訪れるそうです。

そんな心機一転できる神社が松江市鹿島町名分にある「田中神社」です。ここは佐太神社(過去記事で紹介しています)の摂社で本社から東へ100m行った川沿いの飛び地にあります。

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背中合わせの2つの社が印象的な田中神社です。西社が「木花開耶姫命」(このはなさくやひめのみこと)を祀り、縁結び、安産に御利益があります。

そしてその反対の東社が「磐長姫命」(いわながひめのみこと)を祀り、縁切り、長寿に御利益があるとされています。

本社の佐太神社で田中神社の祈願割府を購入できます。この割府も珍しいもので真ん中半分に切れ目が入っており

願主の名前を書いて願をかけてから割るそうです。

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次に参拝方法は、鳥居をくぐり東社からお参り→悪縁を切っていただきご祈祷→「悪縁切祈願札」を納め箱に入れます→そして西社にて良縁を願います→「良縁結祈願札」をお札掛けにかけて終了です。

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一連のお参りをして個人的な感想は心がスッキリし晴れ渡る気分になりました!ちなみに自分は夏の暑さに怠けてダイエットをすることを目標にしたのでたるんだ自分の悪しき体と縁を切り、スッキリした良き体と縁を結べるように祈願しました。

夏は酒造りの勉強の季節です

酒蔵はいま | 2021年8月11日

酒蔵の夏の大仕事「地伝酒」と「みりん」の上槽を終え、少し落ち着いたところです。

いよいよ秋からの酒造りに向けて動き出していきます。コロナ禍以前はこういった時期に杜氏や蔵人が試飲・即売会などのイベントに出向いていました。自ら酒を伝え、直接お聞きしたお客様の声を次の酒造りに活かすためです。問題の解決や新たな挑戦をするための知識を得るために同業他社と勉強会をしたり、杜氏組合や酒造組合主催の講習会に参加します。

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(上:ある年の島根県の講習会 下:ある年の中国五県での講習会)

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このような勉強会に参加する際に必要な基礎知識は、下のような教本で各自で学習します。青い表紙の本の前書きには、杜氏をはじめ広く酒造に携わる人たちの座右の書として利用されることを意図しており実技を中心に解説してある、というようなことが書かれています。実技の意味を理解するための理論も書かれています。このような本は町の本屋や図書館ではまず見かけませんが、日本醸造協会からどなたでも買えます→https://www.jozo.or.jp/

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会社の本棚から古い教本が出てきました。約110年前の技術書です。

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江田鎌治郎氏は「速醸もと」の考案者で、近現代の日本酒の発展を語る上で欠かせない人物です。
この中にこのように書いてありました。
「このように酒造の各操作は聯(れん)絡的なものであって各操作は孤立的に行ってはならぬものである」「酒造の改良は危険であると言っているものがあるけれどこれは一知半解の改良家が部分的な改良を企てた結果である。酒造の改良は部分的の知識を総合して初めてその効果が表れるものである。これが酒造の心得の眼目でありまたその第一義である。」

大正や昭和初期の技術書もあったのでそれらも読んでますと、技術的なことはともかく、酒造の心得や哲学は今でも心に響きます。

 

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