松江の銘酒、豊の秋 - 「豊の秋」醸造元 米田酒造株式会社

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蔵人は今

秋に出る「ひやおろし」は、江戸時代の酒飲みと美味しさを共有できる酒

2021年8月26日

9月に入ると全国的に秋の季節限定酒「ひやおろし」が販売されます。
豊の秋でも2021年は9月7日に「純米ひやおろし 生詰原酒」を発売します。

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酒売り場を賑やかにする「ひやおろし」ですが、酒蔵ごとにスタイルが違います。

豊の秋の「ひやおろし」は、加盟する「日本名門酒」の基準に準じた造りをしています。

「日本名門酒会」の「ひやおろし」の説明を借ります。

”江戸の昔、冬にしぼられた新酒が劣化しないよう春先に火入れ(加熱殺菌)した上で大桶に貯蔵し、ひと夏を超して外気と貯蔵庫の中の温度が同じくらいになった頃、2度目の加熱殺菌をしない「冷や」のまま、大桶から樽に「卸(おろ)して」出荷したことからこう呼ばれ、秋の酒として珍重されてきました(中略)ときは移って現在、日本名門酒会の「ひやおろし」も、春先に一度だけ加熱殺菌し、秋まで熟成させて、出荷前の2度目の火入れをせずに出荷されます”

ひやおろしとは―「日本名門酒会」
https://www.meimonshu.jp/modules/xfsection/article.php?articleid=210

「ひやおろし」と名乗るためのポイントは火入れ貯蔵と出荷のタイミングです。

豊の秋の「純米ひやおろし 生詰原酒」は蛇管(じゃかん)という器具を使って火入れ(加熱殺菌)します。

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熱水タンクの中に置いた蛇管に、搾った後の生原酒を通して貯蔵タンクに送り込みます。これが春先の火入れです。

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貯蔵タンクに密封した酒は、秋に「ひやおろし」として瓶詰めされるまで手を触れず静かに熟成させます。

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冷や(常温)で卸すから「ひやおろし」という言葉通り、貯蔵タンクから出した酒を加熱殺菌を行わず瓶詰めします。流通や保管時の「火落ち」のリスクを下げるために「豊の秋 純米ひやおろし 生詰原酒」要冷蔵としています。冷たい方が美味しいから要冷蔵でという意味ではありません。飲むときは、冷え切っているよりも常温~燗が味わいを感じやすくなります。

じつは今年の豊の秋の「純米ひやおろし 生詰原酒」と夏の限定酒「純米 夏の生酒」は原酒が同じです。

搾った直後の生原酒を、火入れ(加熱殺菌)して静かに秋まで寝かせたのが「ひやおろし」。生のまま冷蔵しておいて初夏に出荷したのが「夏の生酒」です。

元は同じ酒でも、出荷までの違いで味わいに違いを出しているひとつの例でした。

現代では醸造や貯蔵流通技術が発達し、いつでも飲み頃の酒が造られ、楽しむことができます。
「ひやおろし」は、それが難しかった江戸時代の人々が”美味しい”としたのと同じ飲み頃を楽しめる酒と言えるかもしれません。
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