蔵はいま

2009年4月1日号 その2 県立大学生の「粕取りみりん 七寶」仕込み体験

3月23日、「粕取りみりん 七寶」の仕込み日。
今年の米を蒸し終える「甑(こしき)倒し」の日でもありました。

粕取りみりんについてはこちらをご覧んください。
みりんは、もち米・米こうじ・焼酎(アルコール)を原料として作られます。
普通の本みりんとの違いは酒粕取り焼酎(本格焼酎)を使い、3年熟成させる点です。

この日は、島根県の食育推進計画の一環として
スローフードプロジェクトに携わっている島根県立大学生3人と
フードコーディネーターの田中敦子さんが仕込み体験に来ました。
みりん仕込みは1トンを超えるもち米を人の手で運ばなければならないので、
蔵としては4人が来てくれて大助かりです。

もち米が蒸し上がる前に、会所場にて談笑。

もち米の蒸し時間はおよそ50分。
もち米をつまんで蒸し具合を確かめます。

 

もち米を放冷機に通し、ちょうど良い温度に冷ますと同時に米こうじをまぶします。
(ちょうど良い温度に冷ますというのがなかなか難しいところなのですが・・・。)
そうして放冷機から出てきたもち米を布に包みます。
このときの重さ約15kg。

そして冷めないうちに蔵の端にある仕込みタンクまでダッシュ!
体験とはいえ仕事。女の子でも容赦しません。

そして杜氏の待ちかまえる仕込みタンクへドボン。
熱いもち米が入ることによって粕取り焼酎の独特の香りがむせかえるほどに立ち込めます。

こうして総量にして約1.5トンものもち米と米こうじのを2時間近くにわたって運び続けます。
僕ら蔵人でもしんどい蒸米運びを3人の県大生が頑張ってやり遂げてくれ、
この冬の最後の仕込みである粕取りみりんの仕込みを無事終えることができました。
ありがとうございました。

この粕取りみりんはおよそ3ヶ月間タンクの中で糖化させた後に搾り、
さらに3年間熟成させます。

その頃には成人になっている3人。
「粕取りみりん 七寶」はリキュールとして飲むことができますから
自分たち仕込んだこの粕取りみりんをぜひ味わって欲しいです。

今回の体験は平成21年6月13日(土)・14日(日)に松江市のくにびきメッセで開催される
第4回 食育推進全国大会 でレポートを発表するとのことで楽しみです。


第4回 食育推進全国大会(島根大会)ホームページ はこちら


 

■島根県立大学短期大学部 健康栄養学科 1年 小林さん
私は、酒やみりんの原料は知っていてもそれがどのような工程で製品になるのかは分からなかったのでとても勉強になりました。蒸米を麹室やタンクへ運ぶ作業はとても重労働でしたが貴重な体験でものづくりの原点を学べた気がしました。また、原料を島根県産にこだわっておられる点に感動しました。今回一通りの酒造工程の見学、体験から苦労や製造・原料へのこだわりあってこその製品であることを実感できました。
■島根県立大学短期大学部 健康栄養学科 1年 山崎さん
酒造りとみりんの仕込みの手伝いを米田酒造さんのところでさせていただきました。手伝いをさせていただく前に酒造りの説明を分かりやすくしてもらいました。そして、実際に酒の原料である蒸米を運んだり、みりんの原料であるもち米を運んだりしました。蒸米やもち米は温かいまま持って行った方が良いので駆け足で運びました。仕事場の人たちは手際がよく邪魔しないように頑張りました。実際に体験することで、市販で売られているものとの距離が近くなったように思います。貴重な体験をさせていただき、本当にためになりました。
■島根県立大学短期大学部 健康栄養学科 1年 矢田さん
今まで酒やみりんが出来るまでの工程や大変さはなんとなく分かっているつもりでしたが、実際に現場での作業を見たり、仕込み作業などをさせて貰ったりして製法の違い、またどれ程手間がかかっているのかを実感することが出来、本当に良い体験になりました。今回の体験によって日本酒に対しての堅苦しいイメージが身近なものになり、自分が20歳になったら是非日本酒をじっくり味わいたいなと思いました。
■フードコーディネーター 田中敦子さん
酒造りは色々な蔵で色々な話を聞いたり見たことがありましたが今回のようにきっちり丁寧に説明いただきそのうえ体験までさせていただき流れがわかったような気になっています。そして酒造りに係わる皆さんのご苦労が並大抵のものではないことも感じました。そしてみりんや地伝酒のつくりなどは初めての経験で勉強になりました。これから酒蔵の皆さんの顔を思い浮かべながら使っていきます。 本当にありがとうございます。感謝。

島根県立大学短期大学部松江キャンパス 健康栄養学科のホームページ

フードコーディネーター田中敦子さんのブログ ☆おいしい毎日☆


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