「地伝酒どら焼き」が誕生するまでの物語。
〜 地伝酒までの道のり 〜

 2003年6月、どら焼きの試作を行い、ほぼレシピも出来た頃、専務の雅章氏が東京のスーパーで福島産の料理酒を使ってお米を炊いたら食感が向上したとの話し聞く。当初のレシピではどら焼きにみりんを使用していたが、早速福島から取り寄せて試してみる。みりんよりも甘味が少なく、日本酒に近いものだった。どら焼きには配合が合わない為か期待したような食感の向上は得られなかった。
 一度は完成していたレシピを特徴あるどら焼きを作りたいという思いから再検討していくこととなった。特徴ある商品には素材の持つ力を引き出す食材を組み合わせることではないかと地元の食材で「出雲地伝酒」をみりんの代わりに使用してみた。
 地伝酒は出雲地方で昭和初期まで作られていた料理酒で戦時中の統制経済で製造中止となり、1990年当社にて復活させた調理酒である。現在、野焼きかまぼこや出雲そばのつゆなどに使用されている。甘味は日本酒とみりんの中間くらいだが、うま味成分(アミノ酸)が多く含まれている。どら焼きに使われたことはなかったが、福島県の料理酒を取り寄せて使用するよりも地元の食材で試作をしてみようと思い立った。
 実際、どら焼きと地伝酒の出会いでかまぼこや料理のような効果を期待していたわけではなかった。

 
制作協力:高見一力堂