| ○出雲弁 |
○標準語訳 |
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〜はでば〜
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〜稲架け〜
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| 「おおっ。さぶことだのう。ほうかぶうも 飛んでしまぁやな風だがのう。」 |
「おう、寒いことだ。ほうかぶりが吹き飛ばされるような風だなぁ。」 |
| 「お前さん。気ーちけらっしゃいよ。はでばから さでぼっけぇと ええかげんね骨が めげぇじね。」 |
「あんた。気をつけなさいよ。はでば(稲かけ)から落ちれば、大変な骨折になりますよ。」 |
| 「なにえわっしゃあ。もかしから えけじごで とおちょった おらだわな。そうだども 源光寺橋から飛んだときゃ しいごだまおって えたかったじい。」 |
「何を言っているんだ。昔から、いたずら小僧で名が売れておったわしだ。だが、源光寺橋から飛びおりた時は、尻をうって痛かったぞう。」 |
| 「ほんね おまえさんは みこみじだけんね。」 |
「ほんとうに、あなたは向こう見ずだから。」 |
| 「おかか あしこみ。となりのえけじ子が はでばを下から といちょうがな。あーでは おえのほうがとけんじ。だらちけたこと しちょうがのう。」 |
「かあさんあれを見て見ろ。隣のいたずら小僧がはでばを下から解いておるが。あれでは、上の方は解かれん。あほらしいことをしているが。」 |
| 「あえらぁ。ほんとね。はやこと おせえてあげぇだが。」 |
「あらあ。ほんと。早く教えてあげなさいよ。」 |
「おーぇ! おまぇ はでばとこくとしらんかや? おえからとくだがなぁ。したからときゃ おえがとけんだらが。なにや? おえは、おぞてえけんや。おまえ きもほそだのう。ほんなぁ
その しけかて ああやちほどくだが。 」 |
「おうい。はでば解くこと知らんのか。上から解かねばだめだ。下から解けば、上の方が解けないだろう。なに? 上はこわくていけないって。おまえは、度胸のないことだのう。それじゃ、その支柱を結んであるところを解けばいいよ。」 |
| 「えけじ子でも てごさかおもちょうけん かわえげがああわねぇ。おちん子らちゃ こたちね もぐうこんで出てこんがね。」 |
「いたずら子でも、お手つだいしようとおもっているから、可愛い気があるねえ。うちの子なんか、炬燵(こたつ)にもぐり込んで外へ出ようともせんのに。」 |
| 「はでばね 風があたぁと ピーピーなぁが、こえち聞くと なんてて えわれんがのう。」 |
「はでばに風が当たって、ピーピー鳴るが、これを聞くと、何とも言われん気がするのう。」 |
| 「ほんねね。わしが おまえさんとこへ来た時も がいな風でね。さぶてさぶて しーげんどこの話だなかったけんね。」 |
「ほんとにね。わたしが、あなたの所へお嫁に来た時は、大変な風だったですよ。もう、寒くて寒くて、祝言どころではありませんでしたよ。」 |
| 「あげだったのう。はでばねあがぁたんびに おらも思えだいちょうわな。」 |
「そうだったのう。はでばに上がるたびにわしも、あの時のことを思い出しているんだよ。」 |