| ○出雲弁 |
○標準語訳 |
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〜なちやしん〜
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〜夏休み〜
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| 「やあれ やれ。やっとこさ なちやしんが しんわ。えっとき どげさかと おもちょったに。」 |
「やれやれ、やっと夏休みが終りますね。一時は、どうしようかと思いましたわ。」 |
| 「ほんねねぇ。おまえさんとこもでしたかや。おちらちゃ 孫が三人もおうもんだけん、そら もう、朝から晩まで どろどろ どろどろ、ぼいちゃげえやら、姉やんが、したの子 せごしいやら。ほんね、もう、おじようやなったじね。」 |
「ほんとですね。あなたのうちでもですか。私の家は、孫が三人もいますので、何といっても、朝から晩まで子供たちが続けておっかけるやら、姉が妹をいじめるやら、ほんとうにもう、のぼせがくるようでしたよ。」 |
| 「そうでも、おみゃさんとこは、おなごんこだけん よございしわねぇ。」 |
「でも、あなたのところは、女の子ばかりだから、それでもよいほうですわね。」 |
| 「なんが なんが。えまんごうの おなごんこは、口はたちわ、理屈は こねえわ。もう、わしらちの 手にあえませんがねぇ。」 |
「いえいえ、とんでもありません。今ごろの女の子は、口が達者なうえに、小理屈は言うし、もう、私達の手にはおえませんわ。」 |
| 「そげ えわ、こないだ ちいがくえちねんの子に、『昔しゃ こげこげだったねのう』とえったところめが、『おばば、昔しゃ昔。えまはえま。時代がちがうわね。』と、のかしもんだけん、ごうぎねどなったところめが、腹立てて、ふてくされてからね。ほんねえまの子には、あくさいおちやなわ。」 |
「そういえば、この間、中学一年の子に『昔は、こういうふうにしたものだよ』と言ったところ、『おばあさん、昔は昔、今は今ですよ。もう時代がちがいますよ。』と言うもんだがら、うんと叱ったところが、腹を立ててふてくされましたよ。本当に今の子供には閉口しますよ。」 |
| 「そげそげ。そうね、物も大事にせんし、食いもんも そまちにしいしね。」 |
「そうそう。そうですね。品物も、食べ物も粗末にしますからね。」 |
| 「このあえだも、こえじ(小伊津)から まげな鯖がきたもんで、煮付けにしたところめが、身のええとこばっかぁ ちちえて、残えちょうがね。おらちが子供んときゃ骨まで しわぶったもんだね。えまの子は ばちあたぁだねぇ。」 |
「この間も、小伊津の方から、おいしそうな鯖をもらったので、煮付けにしましたところが魚肉のおいしそうなところばかりちょっとつついて、あとは残してしまいますよ。私達が子供の時には、骨についた肉まで口で吸って食べたものですのに。今の子は、ばちがあたりますよ。」 |
| 「ま、なんねしても、なげ、なちやしんがしんけん。ようね、ばくらとしたわね。」 |
「まぁ、なんといっても、長い夏休みがすむので。本当にのびのびしましたよ。」 |
| 「ほんねのう。のくことより、まんだえけんがのう。くらくらがしいけんねぇ。」 |
「本当にねぇ。夏の暑さより、未だ困りますねぇ。子供のさわぎには、頭がぼうっとするようですからね。」 |