「出雲の方言」を紹介するコーナー。
 みなさん、「ズウズウ弁」ってご存知ですか? 出雲の方言、「出雲弁」の別称です。「出雲弁」と言うよりも「ズウズウ弁」の方が通りがいいみたいですね(インパクトが大きいせい?)。
 では、「田舎言葉・ズウズウ弁」の日常会話をご披露いたしましょう♪(出雲へお越しの際には、ぜひ使ってください)
○出雲弁 ○標準語訳
〜せちびん
〜節分〜
「こらあ。また わぁらちゃ おおはえごんしぃか。こたちねばっかぁ。あたらしこね、みゃへみゃって 豆でもまくだがなあ。」 「こらこら。またお前達は、大騒ぎをしておるか。炬燵にばかりあたっていないで、お宮さんへ参って、豆でもまくがよいがな。」
「なして 豆まくだがね。」 「どうして 豆をまくのかね。」
「そげなことが わからんか。きょは せちびんだがのう。豆まいて鬼おい出さにゃ 鬼が来(く)うぞ。」 「そんなことがわからんのか。今日は節分だから、豆をまいて、鬼を追い出さないことには、鬼がやって来るぞ。」
「そげん みゃに 鬼がおおかね。」 「それじゃ お宮さんに鬼がいるの。」
「また かばち たれぇは。みかしから そげしたもんだわな。」 「また、そんな口ごたえして。昔から、節分には豆をまくことになっているのだよ。」
「どげ えって 豆まくだかね。」 「じゃあ、どう 言ってまくのかね。」
「こん だらくそや。そぎゃんことが わからんだが。福はおち、おにゃん外 だがな。」 「こらまあ、馬鹿野郎が。そんなことがわからないかね。福は内、鬼は外と言うもんだよ。」
「よし みゃあぞ。ちと さびの。手がこちけぇやながの。」 「よし。それじゃ参ってこよう。少し寒いなあ。手がこごえそうだ。」


「お、やっちょうやっちょう。大けな声して えっちょうわ。ちと、はちかしやなが えってみいか。」 「おう、やっているやっている。大きな声で言っているぞ。少しはずかしいようだが、言ってみるか。」
「ふくはぁおち。おにゃんそとう。」 「福は内、鬼は外。」
「ふくはぁおち。おにゃんそとう。」 「福は内、鬼は外。」


「もどったじね。さびやさびや。」 「ただ今。おお寒い寒い。」
「こたちもぐらしこん、いえん中もまくだが。大けな声で。」 「これこれ、炬燵にあたらないで、家の中も豆をまくのだよ。大きな声で。」
「ようし。まくぞ。ふくはおち おにゃんそとう。」 「ようし。まくぞ。福は内、鬼は外。」
「だんだん だんだん。こうで おにゃ おらんよんなった。」 「ああ、ありがとう ありがとう。これで、この家には 鬼がいないようになった。」
「おちの鬼 ぼいちゃげられて どこ えくだらかねぇ。」 「ぼくのうちの鬼は、追われて、どこへ行くのだろうかなぁ。」
 
※「出雲のことば早わかり辞典」(牧野辰雄氏著)に掲載されているコラム「こばしま」を引用させていただきました。コラム「こばしま」は、「平田だんだん」の会で昭和60年から平成2年まで発行されていた季刊情報紙「平田ふるさと情報」に掲載分と、「平田ふるさと情報」の編集委員の一人でもあった地元童話作家の常松秀延先生のオリジナルな書き下ろしを転載したものです。
 ”こばしま”とは、平田弁で「昼食と夕食との中間食で午後3時〜4時ごろの食」と言う意味で別に「はしま」とも言われいます。