「出雲の方言」を紹介するコーナー。
 みなさん、「ズウズウ弁」ってご存知ですか? 出雲の方言、「出雲弁」の別称です。「出雲弁」と言うよりも「ズウズウ弁」の方が通りがいいみたいですね(インパクトが大きいせい?)。
 では、「田舎言葉・ズウズウ弁」の日常会話をご披露いたしましょう♪(出雲へお越しの際には、ぜひ使ってください)
○出雲弁 ○標準語訳
〜のく ふ
〜暑い日〜
「まぁじ、ことしゃ どげしたもんだぁか。まえねち まえねち のく ふが ちぢくが。」 「まあ まあ、今年はどうしたものでしょうね。毎日毎日 暑い日が続いて。」
「そげだがね。だいどこ さかともても、かたちけごと さかともても、ほんね よだちがね。」 「そうですね。台所で調理をしようと思っても、また、片づけをしようと思っても、ほんとにその気になりませんね。」
「おちのえんきょさん、あげね よいとどだぁねからね、あんまあ のくもんだけん、じいじごろまで ごろごろしちょってだったじね。」 「うちの おじいさんでさえ あんなに早く寝る方だのに、あまり暑いもんだから 10時ごろまで ごろごろと しておられましたよ。」
「この としね なぁね、こげん のくふは はじめてだねだぁか。」 「この年になるのに、こんなに 暑い日は初めてではないでしょうか。」
「ほんね。もう やんべに くたばったがね。やくっさんも もう しぐ ござっしゃぁね、はたけね たねもんも おとされんがね。」 「ほんと、ほんと。もう、いいかげんに参りましたね。平田薬師祭も もうすぐ来るのに、畑に種も蒔かれませんがね。」
「あげだがね。えちもなら、はたけね あおあおした 芽が出な えけんねからね。」 「本当ですね。何時もなら、畑に青々とした芽が出ていなければ ならないですのにね。」
「もう やんべに くたばったじね。そうでも お前さんは しゃんしゃん しちょらっしゃぁがね。」 「もう、いいかげんに 参ってしまいましたよ。それでも、あなたは、元気でしゃんしゃんとしておられますね。」
「あげな とわじばっかぁ いいもんだねがね。」 「まあ、あんな、冗談ばかり言って、そんなこと 言うものじゃないよ。」
「おたがぇね えのちがああまで まめで しごとせにゃならんけんね。」 「お互いに、命があるまで 無事で、仕事しなくてはなりませんね。」
「そげだじね。もう ちょんぼし しいと 敬老のふがくうけんの。また よばれごとがああけん たのしんだがね。のくふも
えのうわな。」
「全く、そうですよ。もう少しすると、敬老の日が来ますからね。また、およばれがあるでしょうから 楽しみですね。暑い日も やがて 行ってしまうでしょうね。」
 
※「出雲のことば早わかり辞典」(牧野辰雄氏著)に掲載されているコラム「こばしま」を引用させていただきました。コラム「こばしま」は、「平田だんだん」の会で昭和60年から平成2年まで発行されていた季刊情報紙「平田ふるさと情報」に掲載分と、「平田ふるさと情報」の編集委員の一人でもあった地元童話作家の常松秀延先生のオリジナルな書き下ろしを転載したものです。
 ”こばしま”とは、平田弁で「昼食と夕食との中間食で午後3時〜4時ごろの食」と言う意味で別に「はしま」とも言われいます。