「出雲の方言」を紹介するコーナー。
 みなさん、「ズウズウ弁」ってご存知ですか? 出雲の方言、「出雲弁」の別称です。「出雲弁」と言うよりも「ズウズウ弁」の方が通りがいいみたいですね(インパクトが大きいせい?)。
 では、「田舎言葉・ズウズウ弁」の日常会話をご披露いたしましょう♪(出雲へお越しの際には、ぜひ使ってください)
○出雲弁 ○標準語訳
〜し し し〜
〜ししし(藁塚(わらづか))〜
「近ごろ どっこだい ししし やられんがの。」 「近ごろは どっこも しししを作られなくなったね。」
「まえごろは、こなしが しんと、あちでも こちでも しししをこしらえたもんだねのう。」 「前ごろは、とり入れがすむと、あちこちで しししを こしらえたもんですのに。」
「ししし てて なんかね。」 「しししとは 何ですか。」
「そらの、こなしが しんで わらが ばくたいできいと わらを ち(積)んでおくことだわな。まるに 高く積んで。」 「それはね、とり入れがすむと藁がたくさんできる。それを丸く積み重ねておくことだよ。」
「えまごろは なして しししを つくらんかね。」 「今ごろは、どうしてしししを作らないの。」
「昔とちがって、稲を刈るが はえか、藁を切って 田のこやしに してしまうけんだわな。」 「昔と違って稲を刈るが早いかすぐ切って、田んぼの肥料にするからだよ。」
「藁もだいじだね。」 「藁も大切ですね。」
「そうだけん、たたん屋さんも 稲を刈る前から 約束しておられえけんのう。えごはごしちょら、たたん作りの藁が なあなってしまあだけん、えらい世の中になったもんだの。」 「だから、畳屋さんは、稲を刈る前から 約束しておられるのだね。適期が過ぎれば、畳を作る藁がなくなってしまうものね。大変な世の中になったもんだね。」
 
※「出雲のことば早わかり辞典」(牧野辰雄氏著)に掲載されているコラム「こばしま」を引用させていただきました。コラム「こばしま」は、「平田だんだん」の会で昭和60年から平成2年まで発行されていた季刊情報紙「平田ふるさと情報」に掲載分と、「平田ふるさと情報」の編集委員の一人でもあった地元童話作家の常松秀延先生のオリジナルな書き下ろしを転載したものです。
 ”こばしま”とは、平田弁で「昼食と夕食との中間食で午後3時〜4時ごろの食」と言う意味で別に「はしま」とも言われいます。