「出雲の方言」を紹介するコーナー。
 みなさん、「ズウズウ弁」ってご存知ですか? 出雲の方言、「出雲弁」の別称です。「出雲弁」と言うよりも「ズウズウ弁」の方が通りがいいみたいですね(インパクトが大きいせい?)。
 では、「田舎言葉・ズウズウ弁」の日常会話をご披露いたしましょう♪(出雲へお越しの際には、ぜひ使ってください)
○出雲弁 ○標準語訳
〜せんもんばらい〜
<おばあさんの想い出話>
〜誓文払(大売出し)〜
 昔は、せんもんばらいといって、ふらたの町は 大にぎやいだった。こなしもしんで、米もえ値でお(売)れた百姓しは、ほくほく顔で 出かけられたもんだ。 昔は 誓文払い(大売出し) といって、平田の町は大変な賑やかさだった。とり入れもすんで、米も高い値段で売れた百姓さん方は、にこにこ顔で出かけられたものだった。
 あしこのごふくや、ここの茶屋。いっちんちがかりで、大けな風呂敷に 反物入れて、ねこねこして 家にもどったもんだ。  あそこの呉服屋、こっちの茶屋。一日かけて、大風呂敷に反物などを入れて、笑顔で家に帰ったものだ。
 えのちにもどって 風呂敷をほどくと、プーンと絣の匂いがして、ああ この反物で 早こと着物つくってもらあと えねなあ と思っちょったもんだ。  家に帰って、大風呂敷をあけると、プーンと絣の匂いがする。早くこの反物で着物を作ってもらいたいなあと思っていたものだった。
 ふらたの町は、そらそら 賑やかで。あっちには綿菓子、こっちには焼まんじ。飴玉やたん切り、干物の魚や荒物、よーけよけ店が出ちょった。  平田の町は、それはもう 本当に賑やかで、街なみには、綿菓子や焼きまんじゅう、飴玉にたん切り、魚の干物や荒物売りなど、たくさん店が出ていたもんだ。
 おいみさん荒れがくうと、万九千さん荒れ。さぶふが ちぢいたがだれんも おちらとしたふを おくっちょった。

 お忌みさん荒れ(旧11月上旬の出雲大社、下旬に佐太神社での神在祭ごろの荒天)が来ると万九千神社の祭り荒れ。寒い日が続いたが誰もゆっくりした日を送っていたものだ。

 えまんごろは 世ん中が変って こげな うーだしは ねやんなったのー。 今ごろは世の中が変わって こんな売り出しは無くなったね。
 
※「出雲のことば早わかり辞典」(牧野辰雄氏著)に掲載されているコラム「こばしま」を引用させていただきました。コラム「こばしま」は、「平田だんだん」の会で昭和60年から平成2年まで発行されていた季刊情報紙「平田ふるさと情報」に掲載分と、「平田ふるさと情報」の編集委員の一人でもあった地元童話作家の常松秀延先生のオリジナルな書き下ろしを転載したものです。
 ”こばしま”とは、平田弁で「昼食と夕食との中間食で午後3時〜4時ごろの食」と言う意味で別に「はしま」とも言われいます。