「出雲そば」について解説するコーナー。
〜 そばの原料 〜
1.そば
 そばはタデ科に属する植物です。蕎麦(そば)は「麦」という字を使ってはいますが、植物学的には麦とは違う種類で、タデ科の雑草類と親戚関係にあります。
 そばの種類は、現在、次の3種に分類されます。
 (1).普通そば(栽培種)
 (2).韃靼(だったん)そば(栽培種)
 (3).宿根(しゅっこん)そば(野生種)
 私たちが普通、「そば」と言っているのは(1)の普通そばのことです。日本各地はもちろん、ソ連、中国、欧州各国、アメリカ大陸、アフリカなど世界中で栽培されている1年生の種です。
 (2)の韃靼そばは、一名を"苦そば"という名前の通り、苦みが強く、ヒマラヤ諸国を中心として、ソ連、中国、カナダの高地で食用や飼料として栽培されています。
 (3)の宿根そばはインド原産の多年生で、冬に地上部が枯れても地下の黄赤色の根から年々新しい茎を出しては四方に繁茂していきます。別名「赤地利(しゃくちり)そば」と言います。食品としてよりも主に漢方薬として利用されたり、観賞用として栽培されています。
2.「神代そば」使用のそばについて
 現在使っているそばは松江市の玄丹そば、横田町産、北海道産である。年間使用量は松江産が2.7t、横田産が2.0t、北海道産が5.0tとなっている。新そばの時期は産地によりずれてくるが、北海道産は9月中旬、松江産は10月半ば過ぎ、横田産は11月である。松江産の玄丹そばは在来種で実が小さいが味がよい。
 北海道産のそばは生産量が安定しており多く使用していたが、出雲そばを地元産のそばで打ちたいというご主人の思いから玄丹そば、横田産のそばの使用量を増やしている。横田町の農家に頼んで生産してもらうが、そばの生産に取り組んでもらえる農家は少数である。最近は6年前から松江市で玄丹そばを生産する取組みが行われているが、長雨や病気に見舞われた年もありなかなか生産量が安定せず、地元のそばだけで打つ出雲そばには至っていない。
 価格は北海道産がキロ当たり\300〜\350、横田産が\500、玄丹そばが\370となっている。15年位前からそばの産地表示に取り組んでおり、横田町産については生産者も表示している。
3.製粉所近郊のそば畑(八束郡鹿島町にて撮影)
制作協力:神代そば