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まず目に入ってくるものは、「色」と「テリ」です。テリがよくない原因は、上槽中のもの、淡白混濁によるもの、火落ちによるものなどがあります。色については、酒の歴史をあらわすもの(古酒等は琥珀色である)、原料のレベルによるもの、鉄分によるもの(赤みを帯びる)などがあります。通常、きき猪口に注いだ酒の色は、青ざえしたごく淡い黄色を良しとします。
次に容器を鼻に近づけて「香気」を確かめます。香りをきくときは、犬が「クンクン!」とこまかく鼻を動かすように小刻みに吸い込むと良いでしょう。この時、吟醸香のような良い香りや、異臭の有無を注意深く検査しましょう。
香りが分かったら、次は「味」です。舌にまんべんなく酒が広がる程度に3〜6ml位を口に含みます。酒を口中に入れたら、軽くすするようにしながら舌の全面に酒をまわします。これは、左図に示すように、「甘味、酸味、辛味、苦味、旨味」などの基本味を鋭敏に感じる舌の部位が、ほぼ分かれているからです。また、軽くすするようにするのは、口中に酒の揮発性物質(ニオイ物質)を充満させるためです。十分に味わったところで、口をすぼめて鼻から息を出し、「含み香」を確かめます。酒を口に含むのはせいぜい10秒位で、時間が長いと舌が疲れます。
口に含んでいた酒は、飲み込むかまたは吐きますが、その直後のジンワリと舌に残った酒の味を最低でも5秒位は確かめましょう。これを「後味」または「残味感」といっており、苦味、渋味、酸味などがいつまでも舌に残って不快に感じられる場合には、「味のキレの悪さ」として品質を評価する上で重要な意味をもちます。
なお、一点ごとに水で口をゆすぐ人がいますが、アルコール分が薄まって官能が変わります。通常の健康な人であれば、舌の表面は十分な唾液の分泌によって古い酒が流され、新しい酒を受け入れる準備をしているので、水で洗う必要は特にないと思われます。
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