「きき酒」について解説するコーナー
〜 「頭の中に”モノサシ”をつくりましょう」 〜

 長さを計るときには「モノサシ」があり、重さを量るときには「分銅」があります。このように、何かの物の良さを判断するときにも、良い物と悪い物の見本(一種のモノサシ)があって、それと比べながら判断することが大切です。
 ところが酒の場合には、このような現実のモノサシをつくることはほとんど不可能です。それは、モノサシとしてつくった酒を保存しておくと、どうしても変化してしまうからです。
 そこで、現実のモノサシではなくて、頭の中に変化しないモノサシをつくっておきます。つまり、「味の濃さのモノサシ」、「味のきれいさのモノサシ」などを頭の中にしまっておくわけです。このモノサシをつくるには、とにかく数多くの酒をきき酒する以外に方法はありません。

〜 「聞くことを恥ずかしがらないで」 〜
 ビールやワインならば、ビンのままお客にサービスするのが普通で、ウイスキーでも「××ウイスキー!」と客の方から注文することが多いので、飲んでいる人はそのブランドをよく承知しながら飲んでいます。
 清酒の場合は、最近では地酒を各種取り揃えている所もあり、メニューにも銘柄や特定名称(吟醸酒や純米酒など)が書かれているので、飲むときも「この銘柄のお酒は、こんな香りと味か!」がきちんと目・鼻・口にインプットされます。しかし、中にはメニューに「お酒」と書かれてあるだけで銘柄も判らず銚子(ちょうし)などで出てくることもあります。その時は、恥ずかしがらずに店員さんに銘柄を聞いてから飲みましょう。
 以上のように、きき酒をしたり酒を飲むときは、ただ漫然とやることなく、その銘柄を聞いたり、 特徴(長所や欠点)を探しし、記憶しようと努めなければなりません。酒を飲むときくらいは 気楽に…などと思わないでください。そのうち、全く苦にすることもなくなります。かえって、品質がよ〜くわかり酒の楽しさが倍加されるのでは?