「日本酒の分析」を解説するコーナー
 
〜 アルコール分 〜
 
 酒類の分析のうち最も重要なものです。一般には、蒸留操作によりアルコール分をエキス分から分離した後、酒精度浮ひょう(酒精計)によりアルコール分を測定します。
 
○蒸留操作
(1).試料を100ml容メスフラスコの画線までとります。メスフラスコのかわりに100ml容メスシリンダを用いてもよいです。
 
(2).メスフラスコ中の試料を500ml程度の蒸留フラスコに移します。メスフラスコは15ml程度の水で洗い、洗液を蒸留フラスコに移します。この水洗操作を2回行います。
 蒸留の時、泡立ちが激しい場合は200倍に希釈した水溶性シリコンを1〜2滴加えます。
 
(3).蒸留フラスコを冷却器に接続しメスフラスコを受器として蒸留します(メスフラスコの代わりにメスシリンダを用いて採取した場合は受器としてそのメスシリンダを用います)。
 器具の接続、冷却水の水量、水温に注意し、蒸気の漏れや冷却不足のないように注意します。
 蒸留は20分程度で行い、留液が70ml以上になったら蒸留を止め、水を加えて画線まで満たします。
 
○測定法
(1).画線まで満たした留液をよく撹拌し、100〜120ml容シリンダに移し、全体が15度になるように調節します。
 最初は15度がなかなか決まらないんです。回数を重ねて慣れる以外に方法はないですね。
 
(2).温度が15度になったら、酒精度浮ひょうを留液中に静かに入れ、静止した後、浮ひょう上部を軽く押して2目盛程度液中に沈めて上下させ、静止を待ちます。
 浮ひょうはシリンダの内壁や底部から5mm以上離れるように注意します。図に示すように、浮ひょうの目盛の読みとり液面と目の位置を同じ高さにし、浮ひょう目盛と接触した液面の上縁の示度を読みとります。
 
○分析道具紹介
【フラスコ、シリンダ】
 この類の器具は皆さん知ってますよね。小学校の理科の実験で見たことないですか? 扱う時って異様に緊張します。今のところ、破損はしていません…。
 
【蒸留装置】
 これは、ガスバーナータイプのものです。最大6つの試料を同時に蒸留することができます。冬の仕込時期になると、毎日使われます。
 
【酒精度浮ひょう】
 酒精度浮ひょうは度数毎に存在します。
120ml容メスシリンダでの測定用は、35〜40度・30〜35度・25〜30度・20〜25度・15〜20度・0〜5度の6つがあります。50ml容メスシリンダでの測定用は、10〜20度・0〜10度の2つがあります。
 この酒精度浮ひょうは大変高価なものらしく、皆さん使用時にはかなり緊張しています。出来れば、あまり使いたくないですね…。
 
【アルコメイト】
 アルコール分は、この機械でも測ることができます。電源さえ入れておけば1分くらいで結果を出してくれます。しかし、この機械はあくまで目安として使うものであり、検定時の使用はまだ許可されておりません。