お酒と健康について紹介するコーナー
「 二日酔いにさよならするためには?」
 酒を飲んで翌日出勤するまでに血液中のアルコールがなくなる状態になれば最も好ましい。一時間の血液中のアルコール処理量は、健康状態、体格など個人によって差があるが、平均的には6〜9グラムとされている。酒の濃度、飲む速度、食べる物などが関係するが、ゆっくり適当量の酒をチビチビやるのがよい。血液中のアセトアルデヒドがすべて処理されたときに二日酔いの症状は消失する。
 アルコール代謝量に応じて、決められた時間までに飲む量と、翌日の出勤予定時刻から計算すれば二日酔いはしないことになる。例えば午前0時までに就寝し、午前7時に起床するという前提では、夕方6〜7時ごろから飲み始めて日本酒なら5合、ビールなら5本、ウィスキーシングルなら10杯が二日酔いしない飲酒限界量(体重60kgの人が一時間に処理できるアルコールは7グラム、日本酒で1/4合)ということになる。
 二日酔いの時の迎え酒は効果があるのだろうか。迎え酒をすれば、再び脳の中枢神経が抑制され、当面、二日酔いの不快さは感じられなくなる。しかし疲れている肝臓に追い討ちをかけるだけで、二日酔いは先に延び、昼ごろまでには収まるはずだったのに夕方まで続くということになり、逆効果である。
 酒を飲む場合はのべつまくなしではなく、一日のうちで決めた時間に飲まないと、アルコール依存症ということになる。健康だけのためにアルコールが悪いのではなく、その人の生活のリズムや心理的にも悪い影響を与える。血中にアルコールが残っている状態で仕事をしても、中枢神経系の抑制がとれた状態で十分な仕事はできない。晩酌だけというように決めた時間に飲む努力が必要である。

※「酒学事始」より引用させていただきました。発行元:(株)プロジェクト、著者:多田學