お酒と健康について紹介するコーナー
「 肝臓がお酒のために最も大切なのは?」
 連続してアルコールの摂取量が増加すると、肝臓は本来のものをつくる仕事、分解する仕事(口から入って吸収されたいろいろなものは、そのすべてが肝臓を通る)を休んでまでもアルコールを分解しなければならない。そのため肝臓の働きを正常にする作用が働き、余ったエネルギーとして肝臓に脂肪が蓄えられる。肝臓に約30%程度以上の脂肪が貯まった状態を脂肪肝と呼んでおり、症状は体がだるいという疲労感、アセトアルデヒドによる食欲不振、上腹部の重苦しい痛み、吐き気などの自覚症がある。しかしこれらの症状は脂肪肝特有のものではなく、一般の病気にもあるため、専門の医師による診断が必要となる。その後、大量のアルコールを長期にわたって飲んでいると、脂肪肝から肝繊維症やアルコール性肝炎となり、最終的には肝硬変となり肝臓がんに進む恐れもある。肝硬変は肝がんの一歩手前の危険信号ともいえる。日本酒で三合以上、ビールで大瓶三本以上、ウィスキーをダブルで三杯以上を毎日飲んでいて、飲酒歴が5年以上の人は、肝臓の機能検査を定期的に受ける必要がある。

※「酒学事始」より引用させていただきました。発行元:(株)プロジェクト、著者:多田學