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白米に蒸気を通して蒸したのが「蒸米」です。蒸すことによって、米粒の中のデンプンを分解されやすい形に変える(これを糊化、またはアルファ化という)、これが目的の一つです。もう一つは、その熱によって殺菌するためです。
ところで、私たちが食べている御飯、あれは米を水といっしょに炊きます。つまり煮るわけですが、これも糊化することによって消化しやすいデンプンに変えるためです。
酒造りの場合は、煮ないで蒸す。なぜでしょうか。煮ると水分が多すぎて雑菌がはびこりやすく、そのうえ、麹菌が生えにくく、もろみにすると早く溶けすぎて良い酒にならないからです。弊蔵でも一度だけ酒米を炊飯器で少しだけ炊いたことがあります。飯米と同じように米を研ぎ、水の分量も同じにしました。炊き上がった酒米を食べてみると、どうも口当たりがパサパサとします。水の量が足りなかったのでしょうか。
今も昔も、蒸すのには「甑(こしき)」を使っています。甑で蒸し上がった酒米、「出来たて」をつまむと美味しいんですね(炊飯器ではこのようにいかない)。酒造期間中は毎日午前9時頃に「蒸し」が終わるんですが、なぜか蔵人さんの口がモグモグと動いています。良く言えば「上手に蒸し上がっているか確認する」、悪く言えば「単なるつまみ食い」。当然、前者だと思いますが…。
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