松江の銘酒、豊の秋 - 「豊の秋」醸造元 米田酒造株式会社

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蔵人は今

酒粕取焼酎の製造

2012年10月11日

蔵人の斎藤です。

松江も金木犀の香りが町中に漂いすっかり秋の雰囲気です。
皆さん、今年の夏はどのように過ごされたでしょうか?
僕はこのような会話を繰り返してました。

―「お仕事はなにをされてるのですか?」
「日本酒を造ってます」
―「焼酎も造ってるんですか?米焼酎とか」
「酒粕を蒸留した酒粕取焼酎なら造ってます」
―「え?それは米焼酎とどう違うのですか?」

というわけで、9月末に酒粕取焼酎の製造をしましたのでご紹介しましょう。
米、麦、芋焼酎などは原料を発酵させたモロミそのものを蒸留して造る焼酎です。
(米田酒造の)酒粕取焼酎は、清酒モロミをしぼってできる酒粕にもみ殻を混ぜてセイロで蒸すという手法で造ります。
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これがセイロ式の単式蒸留器。
七重の塔のように積み重ねられているのが酒粕を敷いたセイロで、隣の円筒が冷却器です。
下から蒸すことでアルコールを含んだ蒸気が上がり、それを冷却することで焼酎となります。
これ、単式蒸留焼酎、昔でいう焼酎乙類であり本格焼酎なんです。

さて、酒粕取焼酎のポイントは酒粕にもみ殻を混ぜ込むこと。
酒粕にもみ殻を混ぜることによって蒸気が通りやすくなり、多くのアルコールを回収できるわけです。
この時のもみ殻の焦げる匂いや成分が加わり独特の風味となります。
塊になっている酒粕をまさに切るようにしてもみ殻を混ぜ込み、セイロに敷き積み上げる。この繰り返しでかなり重労働。
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蒸しはじめて20分経過したところで焼酎が垂れはじめます。
初めのうちはアルコール度数が高く、次第に薄まっていきます。最終的には35度になるように調整してタンクに貯蔵します。
蒸留直後の焼酎はご覧のように白く濁っています。これの正体は油なのですが、しばらくすると固まって浮いてくるのですくい取り、その後ろ過をします。製品では透明になっています。
今年も良い焼酎が取れてひと安心のおやっつぁんです。

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こうしてできた酒粕取焼酎ですが、昔の蔵人さんに言わせれば砂糖を入れて飲んだものらしいです。
今地元ではでは飲用「かまぼこ」や奈良漬の原料として使われていることが多いようです。
もっとも、最初に書いたように米田酒造が焼酎を造っていることも、しかも酒粕で焼酎が造られることもあまり知られていません。
僕も焼酎はあまり飲まず、味の違いが分からないので、酒なら何でも好きの友人夫婦に酒粕取焼酎「七宝」35度を飲ませてみました。

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「泡盛みたいで旨いが。嫁も絶賛しとった。どこに売ってる?」という返事。

米田酒造なら間違いなく売ってます。
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