松江の銘酒、豊の秋 - 「豊の秋」醸造元 米田酒造株式会社

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蔵人は今

マリンスポーツのできる道の駅「秋鹿なぎさ公園」に行ってきました!

雲州松江の風景 | 2021年9月13日

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営業の河角です。松江市は9月に入り少しづつ最高気温が下がってきて日中も動きやすくなってきました。そこで子供と一緒に宍道湖でマリンスポーツのできる全国でも珍しい道の駅「秋鹿なぎさ公園」に行ってきました!

松江市のシンボルともいえる宍道湖は汽水湖でしじみの漁獲高が日本でトップクラスです。周囲は約47㎞におよぶ日本で7番目に大きな湖で、100種類を超える豊かな生物が住み宍道湖七珍としても松江の食文化に切っても切れない存在です。また約26種類の渡り鳥が宍道湖にやってきます。特に冬にシベリアからやってくる白鳥は松江の冬の風物詩で望遠レンズなどで写真を撮っているのを見かけたりします。

ちなみ秋鹿(あいか)は出雲杜氏の里で、酒造りの集団が農業と共に生活していました。冬は酒造り、それ以外は農業です。そして出雲杜氏組合の歴史は100年をこえています。今年はちょうど70回目の出雲杜氏清酒品評会で「豊の秋 大吟醸」は最優秀賞をいただきました。なぎさ公園の近くにある秋鹿町の出雲杜氏組合で優勝旗の授与式がありました。

その時の授与式の記事はこちらから↓↓↓

http://www.asahi.com/area/shimane/articles/MTW20210728331560001.html

「秋鹿なぎさ公園」は松江市の岡本町(当蔵から西に向かって約20分)、地元の人は湖北線と呼ぶ国道431号線沿いにあります!

「秋鹿なぎさ公園」のホームページはこちらから↓↓↓
http://www.s-skss.com/nagisa/

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駐車場も広くキャンピングカーなども安心して停めることが出来ます。休憩所としてもドライバーの方の憩いの場と

なっています。

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秋鹿なぎさ公園に到着しました!上の写真のように案内看板があります。はしゃぐ子供達の興奮を抑えつつ、実はすでに童心にかえっているおっさん(自分)がいました(笑)落ち着け自分、子供が楽しむのが1番の目的だとハッとさせられました。

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カヌーを楽しむ方や湖岸でバーベキューをしている家族など、和やかな風景が広がっていました。そして子供達が

宍道湖に向かう姿は父親として良い瞬間を見れたなと思いました。

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スタッフの方が安全にスワンボートに乗せてくれました。息子達よ、いざ宍道湖に繰り出すぞ!男なら1度はある冒険心に火が着きました!(36歳おっさんの感想)。みんなで協力してスワンボートを漕いで30分後には、また男同士成長しよう!

スワンボートは3人乗りで両端がペダルで真ん中にハンドルがあります。協議の上、ペダルを私と長男、ハンドルは次男となりました!

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開始3分、一緒に漕いでいた長男がポツリとつぶやきました。「僕、ハンドルがしたい。」いきなり漕ぎ役の交代申請をしてきました。協議の上、メンバーチェンジを承諾、次男が漕ぎ役として抜擢されました。さぁ次男!宍道湖に2人の力で漕ぎ出そう!...次男の足がペダルに届かない...開始3分で2つあったエンジンは私1人の脚にゆだねられました(泣)

ちなみに上の写真は母親に手を振っている長男、開始2分の写真です(笑)

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しかし宍道湖の風は気持ち良く、ハンドルを子供同士で交代しながらみんなでワイワイ楽しみました!友達と一緒にカヌーをしている学生さんや、大人もゆったりと自分のペースで各々楽しんでいました。壮大な景観はもちろん、遠くに小さく見える車や空を優雅に飛ぶ鳥達や飛行機、そして水の流れる心地良い音、とても癒されました。

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あっという間に楽しい時間は過ぎるもので30分がすぐ経ちました。スワンボートを乗り場に寄せて降りるときもスタッフの方が優しく安全におろしてくれました。子供達も自分も大満足な時間を過ごせました!最近は家で子供と遊ぶことが多かったので自然の中で体を動かせて良かったです!こちらの舟艇は4月~10月の期間で時間は10時~17時までの利用になれます。ドライブの休憩や景色を楽しむだけでもリフレッシュできます♪

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梅酒から梅の実を取り出しています

酒蔵はいま | 2021年9月13日

9月半ば、蔵でやることと言えば、6月に漬け込んだ梅酒から梅の実を取り出すことです。
米田酒造の梅酒は、日本酒の原酒と氷砂糖と青梅だけで仕込むというシンプルな造りです。

上は6月に仕込んだ直後のもの。下は約3ヶ月間漬けたもの。

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酒を抜いてから梅の実を引き上げるのが大変なので、浮力を活かして液体中にあるうちにタモですくい上げます。

その後の酒はこのまま静置して、ヘタや果肉などの固形分が底に沈むのを待ちます。その上澄みを別のタンクに移動してさらに熟成させます。

この時点の梅酒は、アルコール分やエキス分といった成分は商品とほぼ変わりませんが、まろやかさやコク、香りなどの風味は熟成させたものにまだまだ及びません。

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この豊の秋をたっぷり含んだ梅の実はオンラインショップなどで販売します。そのまま食べても良いですし、刻んでお菓子やジャムなどに加工したりと毎年これが出てくるのを楽しみにされている方も多い隠れた人気商品です。

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種が付いたままであることと、アルコール分を10%程度含んでいるのでご利用の際はお気を付けください。

夏場の仕事も終わっていき、いよいよ新酒の仕込みが迫ってきました。

豊の秋の酒粕で「きゅうりの粕漬け」を作りました!

雲州松江の風景 | 2021年8月26日

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営業の河角です。この業界に入って2年目、自分自身で粕漬けを作ったことがなく初めてチャレンジしてみました!粕漬けはスーパーなどの商品や祖母や母親に作ってもらった物を食べたことはあったのですが、自分で漬けたことが1度もありませんでした。

調べてみると粕漬けは平安時代の書物に記載があるほど古くからある伝統的な食べ物でした。酒粕の栄養価も豊富で貧血予防や肌や髪を綺麗にしたりと嬉しい効能が沢山期待でき、その注目は上がってきています。そして豊の秋の酒粕はいつもご好評いただいています。漬物用の酒粕は夏のウリやきゅうりなどを漬ける方に喜ばれています!

初めての粕漬けの食材はきゅうりを漬けてみます!

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酒粕に漬ける前にきゅうりを塩漬けして中の水分を抜いていきます。この時使う塩が多いと傷みにくくなるので多めを心掛けました。ある程度の塩漬けしたら重石を上にのせて一週間常温で漬けました。漬けたきゅうりはサッと水洗いします。

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冷蔵庫での保存となるためタッパーで漬けていきます!

初めにタッパーに当蔵の35°の粕取り焼酎と本みりん「七宝」を1対1で混ぜたものをそこに吹きかけていきます。これは風味を増すためと傷みにくくするための大事な作業です。量はまんべんなく吹きかけます。感覚的にパッパッと振りかけるのがコツです!

出来上がりのその風味が面白く、次はこうしてみようと深い面白さがありました。なので自分に合った量を探してみて下さい!自分はあまりひたひたにせずにまんべんなくパッパッと振りかけました。

そしてイメージ図のように酒粕を敷き詰めてまた混ぜ液をかけてきゅうりを等間隔に置きます。そこに酒粕を敷き詰めてまた混ぜ液をという繰り返しです。

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冷蔵庫で約一か月保存します。美味しくなってくれと冷蔵庫の前で拝みました(笑)

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おぉー!いい感じではないかと作ったこともないのに感動していました(笑)果たして漬かり具合や味は!?

タッパーを開けるとお米の炊いたようないい香りが印象的でした!

はやる気持ちを抑え包丁を構えました。この時の顔は料理人さながらだったと妻は教えてくれました。

ありがとう妻よ。

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なんかとってもいい感じに漬かっていませんか!?見た目もさながら味は果たして!?震える手で爪楊枝でさして

食べてみると、旨い!!!!

酒粕の旨さと35°粕取り焼酎と本みりんの風味が合わさって上品な味に仕上がっていました!この味は是非一度味わってほしい逸品です!特に相性が良かったのはご飯です!冗談抜きでご飯何杯でもいけます!あとオススメは麦茶でお茶漬けにしたらこの暑い季節にさらさらっと美味しくいただけますよ!

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初めてチャレンジしたきゅうりの粕漬けを通して改めて日本の食文化は素晴らしいなと感じました。ここ最近お家時間も増えて子供と楽しく漬けました!

近年では漬物離れが進んでいて、おばあちゃんや母親が作ってくれた漬物を子供が作り方を教わる代々の伝統も少なくなったと耳にしたりします。漬物を通してご近所さんとお茶をしたりする機会もなかなか今は少ないかもしれません。

しかし粕漬けを通して一緒に作った子供も日本の食文化に触れ、そして家族と食べることで楽しいひと時になる。そして漬けた父ちゃんはすごいともなる(笑)大切な家族との時間を漬物を通して過ごせました。

この先の時代に合った漬物の在り方も考えながらまた粕漬けを作りたいと思います!漬けた後の酒粕はお魚やお肉を漬けても美味しいですよ!まだまだ無限大の可能性を秘めた酒粕にぜひ触れてみてはいかがでしょうか?

 

 

秋に出る「ひやおろし」は、江戸時代の酒飲みと美味しさを共有できる酒

酒蔵はいま | 2021年8月26日

9月に入ると全国的に秋の季節限定酒「ひやおろし」が販売されます。
豊の秋でも2021年は9月7日に「純米ひやおろし 生詰原酒」を発売します。

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酒売り場を賑やかにする「ひやおろし」ですが、酒蔵ごとにスタイルが違います。

豊の秋の「ひやおろし」は、加盟する「日本名門酒」の基準に準じた造りをしています。

「日本名門酒会」の「ひやおろし」の説明を借ります。

”江戸の昔、冬にしぼられた新酒が劣化しないよう春先に火入れ(加熱殺菌)した上で大桶に貯蔵し、ひと夏を超して外気と貯蔵庫の中の温度が同じくらいになった頃、2度目の加熱殺菌をしない「冷や」のまま、大桶から樽に「卸(おろ)して」出荷したことからこう呼ばれ、秋の酒として珍重されてきました(中略)ときは移って現在、日本名門酒会の「ひやおろし」も、春先に一度だけ加熱殺菌し、秋まで熟成させて、出荷前の2度目の火入れをせずに出荷されます”

ひやおろしとは―「日本名門酒会」
https://www.meimonshu.jp/modules/xfsection/article.php?articleid=210

「ひやおろし」と名乗るためのポイントは火入れ貯蔵と出荷のタイミングです。

豊の秋の「純米ひやおろし 生詰原酒」は蛇管(じゃかん)という器具を使って火入れ(加熱殺菌)します。

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熱水タンクの中に置いた蛇管に、搾った後の生原酒を通して貯蔵タンクに送り込みます。これが春先の火入れです。

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貯蔵タンクに密封した酒は、秋に「ひやおろし」として瓶詰めされるまで手を触れず静かに熟成させます。

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冷や(常温)で卸すから「ひやおろし」という言葉通り、貯蔵タンクから出した酒を加熱殺菌を行わず瓶詰めします。流通や保管時の「火落ち」のリスクを下げるために「豊の秋 純米ひやおろし 生詰原酒」要冷蔵としています。冷たい方が美味しいから要冷蔵でという意味ではありません。飲むときは、冷え切っているよりも常温~燗が味わいを感じやすくなります。

じつは今年の豊の秋の「純米ひやおろし 生詰原酒」と夏の限定酒「純米 夏の生酒」は原酒が同じです。

搾った直後の生原酒を、火入れ(加熱殺菌)して静かに秋まで寝かせたのが「ひやおろし」。生のまま冷蔵しておいて初夏に出荷したのが「夏の生酒」です。

元は同じ酒でも、出荷までの違いで味わいに違いを出しているひとつの例でした。

現代では醸造や貯蔵流通技術が発達し、いつでも飲み頃の酒が造られ、楽しむことができます。
「ひやおろし」は、それが難しかった江戸時代の人々が”美味しい”としたのと同じ飲み頃を楽しめる酒と言えるかもしれません。
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人との「縁」にまつわる神社「田中神社」

雲州松江の風景 | 2021年8月13日

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今回は全国的にも珍しい「縁切り」の神社を紹介します。人と人をつなぐ大切な「ご縁」。「縁切り」と聞くとあまり良い印象を持たれないかもしれませんが、「悪い」ものを断ち切り「良縁」を呼び込むためのいわば運の循環とも言えます。

決して人間関係だけではなくギャンブルやたばこ、最近ではダイエットを始める方も「今までの自分とは縁を切る」と訪れるそうです。

そんな心機一転できる神社が松江市鹿島町名分にある「田中神社」です。ここは佐太神社(過去記事で紹介しています)の摂社で本社から東へ100m行った川沿いの飛び地にあります。

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背中合わせの2つの社が印象的な田中神社です。西社が「木花開耶姫命」(このはなさくやひめのみこと)を祀り、縁結び、安産に御利益があります。

そしてその反対の東社が「磐長姫命」(いわながひめのみこと)を祀り、縁切り、長寿に御利益があるとされています。

本社の佐太神社で田中神社の祈願割府を購入できます。この割府も珍しいもので真ん中半分に切れ目が入っており

願主の名前を書いて願をかけてから割るそうです。

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次に参拝方法は、鳥居をくぐり東社からお参り→悪縁を切っていただきご祈祷→「悪縁切祈願札」を納め箱に入れます→そして西社にて良縁を願います→「良縁結祈願札」をお札掛けにかけて終了です。

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一連のお参りをして個人的な感想は心がスッキリし晴れ渡る気分になりました!ちなみに自分は夏の暑さに怠けてダイエットをすることを目標にしたのでたるんだ自分の悪しき体と縁を切り、スッキリした良き体と縁を結べるように祈願しました。

夏は酒造りの勉強の季節です

酒蔵はいま | 2021年8月11日

酒蔵の夏の大仕事「地伝酒」と「みりん」の上槽を終え、少し落ち着いたところです。

いよいよ秋からの酒造りに向けて動き出していきます。コロナ禍以前はこういった時期に杜氏や蔵人が試飲・即売会などのイベントに出向いていました。自ら酒を伝え、直接お聞きしたお客様の声を次の酒造りに活かすためです。問題の解決や新たな挑戦をするための知識を得るために同業他社と勉強会をしたり、杜氏組合や酒造組合主催の講習会に参加します。

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(上:ある年の島根県の講習会 下:ある年の中国五県での講習会)

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このような勉強会に参加する際に必要な基礎知識は、下のような教本で各自で学習します。青い表紙の本の前書きには、杜氏をはじめ広く酒造に携わる人たちの座右の書として利用されることを意図しており実技を中心に解説してある、というようなことが書かれています。実技の意味を理解するための理論も書かれています。このような本は町の本屋や図書館ではまず見かけませんが、日本醸造協会からどなたでも買えます→https://www.jozo.or.jp/

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会社の本棚から古い教本が出てきました。約110年前の技術書です。

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江田鎌治郎氏は「速醸もと」の考案者で、近現代の日本酒の発展を語る上で欠かせない人物です。
この中にこのように書いてありました。
「このように酒造の各操作は聯(れん)絡的なものであって各操作は孤立的に行ってはならぬものである」「酒造の改良は危険であると言っているものがあるけれどこれは一知半解の改良家が部分的な改良を企てた結果である。酒造の改良は部分的の知識を総合して初めてその効果が表れるものである。これが酒造の心得の眼目でありまたその第一義である。」

大正や昭和初期の技術書もあったのでそれらも読んでますと、技術的なことはともかく、酒造の心得や哲学は今でも心に響きます。

 

夏におすすめ!雲州梅酒で作るソルベ!

その他 | 2021年7月30日

暑い日が続いて体が冷たいものを欲する、そんなときにオススメなのが雲州梅酒で作る「ソルベ」です♪

ソルベとはフランス生まれの果汁やリキュール、もしくはそれらを含んだシロップを凍らせて作る冷菓です。

作り方はとても簡単!お好みのグラスに当蔵の雲州梅酒を注いでラップをかけて冷凍庫に入れるだけです!

12時間経った辺りからシャリシャリ感が出てきて、24時間で程よい固さになります。

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雲州梅酒は甘さ控えめですので甘いものが苦手な方でもオススメです。

雲州梅酒の美味しさはそのままにソルベにしたことで喉の奥で梅の香りがより広がります。

暑い夜の食後やお風呂上りのデザートに食べると、サッパリとしてひんやりと涼を感じられます。

当蔵では梅酒に漬けていた梅の実も9月に販売しています。雲南市三刀屋町と松江市八雲町の梅は肉厚で、とてもご好評いただいています!清酒「豊の秋」にしっかりと漬けてあるのでものすごく香りもいいですし、ほんのり感じる甘味は上質な大人の味に仕上がっています。その梅をグラスにいれて雲州梅酒と一緒にソルベにして食べても美味しいです!

飲酒の場合と同じ法律を守ってお楽しみください。

みりんの上槽をしています

酒蔵はいま | 2021年7月30日

夏の酒蔵の仕事のひとつが「みりん」の上槽です。
みりんのモロミは3月末に米麹、蒸したもち米、アルコールをタンクに加えて仕込んでおり、搾るまで約4か月間じっくり時間をかけています。
清酒や地伝酒と同じように木ふねで手作業で搾ります。
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搾った後は滓を沈殿させ、綺麗な上澄みをタンクに貯蔵し1年以上熟成させます。しっかり熟成させることで、糖分やアミノ酸など様々な成分が複雑に反応して味や香りがまろやかに、そして美しい琥珀色になります。



本みりん「七宝」の造り方

本みりん「七宝」は、米麹と蒸したもち米をアルコールの入ったタンクに加えて仕込みます。
酵母によるアルコール発酵がないことが清酒や地伝酒との大きな違いです。

麹造り

清酒や地伝酒と同等以上に米麹の出来がみりんの品質を左右します。
米田酒造の本みりん「七宝」シリーズの米麹は、清酒「豊の秋」と同じ島根県産五百万石を使用して手造りしています。

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麹造りの方法や過程は清酒のものと同じですが、もち米のタンパク質がよく溶ける米麹となるような管理をします。(逆にそのように作った米麹で清酒を造ると雑味の多い清酒になります)
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仕込み

米麹ができたら、蒸したもち米と一緒にアルコールへ加えます。
もち米はヒメノモチなど全て島根県産を使っています。
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アルコールはアルコール分35度~40度の酒粕取焼酎や醸造アルコールを使っています。

仕込み終わったときのモロミの温度が35度程度になるように、蒸したもち米を適度に冷ましながら、手早くアルコールの入ったタンクに人力で投入していきます。
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米麹の酵素がはたらくのにちょうど良い温度が、この35度程度です。後から加温するなどができない環境なので、一発でこの温度で仕込めるように、蔵人だけでなく営業や瓶詰部門など従業員皆で作業します。

搾るまで

仕込んだ直後は、もち米と米麹がアルコールを吸って膨らみ、水気のない状態になります。

そこから米麹の酵素によって、もち米のデンプンは糖分に、たんぱく質はアミノ酸となって溶けていきます。また米麹に繁殖していた麹菌もアルコールによって死滅し、自分で作った酵素によって分解されてアミノ酸などになってしまいます。これらの成分が複雑に反応し合って、みりん特有の色合いや風味がつくられていきます。
仕込んだ後は、ときどき櫂入れをしてモロミを混ぜ、糖化や熟成を促していきます。
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(左:仕込んで数週間後の上澄み。右:製品)

仕込んでから4か月間、上澄みが出来てきたころ搾ります。この時のアルコール分は自然と13度前後になっています。
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本みりん「七宝」の歴史

日本でのみりんの起源は諸説あるようですが、江戸時代には料理に使われていたようです。しかし、みりんが現在のような風味になり、また一般家庭に普及し始めたのは第2次世界大戦後と言われています。

米田酒造は明治29年(令和3年から125年前)に米田金五郎が創業しました。
明治42年にはみりんの製造免許を取得しています。
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当初は「寶(タカラ)」味醂と名乗っておったようです。
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大正3年(107年前)の雑誌には「(米田金五郎)氏の『寶』味醂もまた良品である」と書かれおり、当時から高品質のみりんを造っていたことが伺えます。
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大正6年に「七寶(シッポー)」の商標を取得し現在に至ります。(「七宝」と表記する場合が多いです)
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令和元年現在、全国に95者しかない「みりん製造者」のなか、米田酒造は松江で100年以上伝統的製法でみりんを造り続けています。これからも地域の食に欠かせないものと使っていただけるよう精進してまいります。

本みりん「七宝」の購入はこちらから
米田酒造オンラインショップ

参考

地伝酒の灰入れと上槽をしています

酒蔵はいま | 2021年7月14日

夏の酒蔵の仕事のひとつが「出雲地伝酒」の上槽です。

3月に仕込んだ地伝酒は約3ヶ月間じっくり発酵させます。

出雲地伝酒の仕込みの様子は2021年3月に記事にしています。
「出雲地伝酒の仕込み」
http://www.toyonoaki.com/kurabito/archives/2021/03/000925/

「出雲地伝酒」は、搾る直前に木灰を入れて保存性を高める製法から「灰持酒」(あくもちざけ)と呼ばれます。対して、火入れによって保存性を高める清酒は「火持酒」ということになるようです。
※現在の「出雲地伝酒」は貯蔵時と瓶詰時の2回火入れを行っています。

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(木灰)

ムラなくモロミと木灰が混ざるように、少量ずつ混ぜていきます。

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木灰を入れることでモロミの色がクリーム色から灰褐色に。

ここから酸を中和するのに1日おいてから「木ふね」で搾ります。清酒の場合と方法は変わりません。

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搾った瞬間からすでに赤褐色の「出雲地伝酒」です。もともと豊富な糖分とアミノ酸が反応してこのような色になるのですが、木灰によってその反応が促進されます。木灰の固形分は搾ることで漉されており、この時点で酒にほぼ残りません。この後さらに上澄みをろ過・精製し微細な固形物を取り除きます。↓↓同じく「木ふね」で搾っられた清酒はこのような色です。

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さらに1年以上熟成させることで、より色の濃さが増し香りや味わいが深くなります。
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古くから出雲地方で造られてきた「地伝酒」は、”ほとんど出雲料理の基調をなすといっても過言でない”と記されるほどの酒でしたが、戦時中の経済統制で製造が途絶えてしまいました。それを松江商工会議所の特産品開発の会(後の「MATSUE流の会」)会員の米田酒造の醸造により「出雲地伝酒」として復活したのが31年前のことでした。

当ブログ内でも「出雲地伝酒」を使ったレシピを掲載しています。

地伝酒を使った鶏もつ煮と鶏味噌
http://www.toyonoaki.com/kurabito/archives/2020/10/000908/

地伝酒の万能だれを使った焼きそば
http://www.toyonoaki.com/kurabito/archives/2020/10/000906/

地伝酒を使ったしじみの香味炒め
http://www.toyonoaki.com/kurabito/archives/2020/09/000905/

出雲地伝酒で"煎り酒"を作ってみた
http://www.toyonoaki.com/kurabito/archives/2020/08/000901/

地伝酒入り あさりごはん レシピ公開
http://www.toyonoaki.com/kurabito/archives/2013/04/000340/

地伝酒焼き鳥丼を作ってみた
http://www.toyonoaki.com/kurabito/archives/2012/07/000157/

白ばい貝の地伝酒うま煮を作ってみた
http://www.toyonoaki.com/kurabito/archives/2012/07/000156/

地伝酒カツ丼を作ってみた
http://www.toyonoaki.com/kurabito/archives/2012/06/000148/

出雲地伝酒のページはこちら↓↓

水の都 松江の風景~米田酒造のある街~ 松江城

雲州松江の風景 | 2021年7月12日

松江市は観光名所に恵まれ国内からは年間約1000万人、海外からは約9万人の観光客の方々が来られます。

松江の沢山魅力ある名所の中でも人気あるのが、2015年に国宝指定され全国現存天守12城の1つ「松江城」です。

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慶長5年(1600年)関ヶ原合戦の後、豊臣秀吉、徳川家康に仕えていた「堀尾吉晴」が松江城と城下町を建設し現在の松江市の礎を築きました。

築城は慶長16年(1611年)、近世城郭最盛期を代表される天守として彦根城、姫路城と並び松江城も国宝に名を連ねています。

歴史的に見ても現存天守は珍しく、江戸時代の「一国一城令」や明治の「廃城令」、第二次世界大戦などの日本情勢を取り巻く大きな出来事にも関わらず今も美しい城景を保っています。

ではお城に登城していきましょう!

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まずは松江城の入り口には「堀尾吉晴公」の銅像がそびえ立っています。その勇壮な姿はこれから見に行く松江城をより感慨深いものにさせてくれます。

写真スポットでもおススメです♪堀尾吉晴公はイケメンですよ!

ここのエリアは「堀川遊覧船乗り場」や「松江歴史館」、お土産が買えるお店が連なっています。

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敷地内のエリアに来ました!

松江城の敷地内には歴史を感じさせてくれる物や建造物がたくさん出迎えてくれます。

明治に建てられた松江神社や興雲閣、面白い看板もあります。是非来られた際はその目で見てみて下さい!

カフェなどもあり休憩しながらゆっくりと楽しめる女子旅にもおススメです♪

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石段を登ってゆけばいよいよ松江城のお出ましです!

このエリアは春には桜が咲き、花見客の方の楽しそうな笑い声や小さい子供達が駆け回ったりと微笑ましい風景が見られます。今年は残念ながらコロナで花見は禁止になりました。松江の人にとってもこの風景はかけがえのないものになっています。あの時のような賑わいを取り戻せる事を楽しみにして進んでいきます。

券を買い検温、消毒をして、いよいよお城に登っていきます!

城内は5階建てになっており各階ごとに松江城の歴史や鎧などの展示物が飾られています。築城から姿を変えていない内部は薄暗くて堀尾吉晴公もここにいたんだなと思うと歴史のロマンを感じて、とても面白かったです!

コアな城ファンも初めての人も楽しめるという松江城あるあるは本当でした!

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いよいよ天守に着きました!天守からは松江360°を一望できます。写っているのは宍道湖と小さな島は嫁が島です。この日は天気も穏やかで時折吹く涼やかな風がとても気持ちよかったです。

目の前に広がる綺麗な松江の景観は心が静まりゆっくり時の流れを感じました。まさに心が整ったというところでしょうか(笑)

そして天守から米田酒造も見えるかも⁉天守に登られた際には探してみて下さい!

 

「松江城」 松江駅~バスあり(10分程度)

      米田酒造~徒歩で10分

 

 

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