松江の銘酒、豊の秋 - 「豊の秋」醸造元 米田酒造株式会社

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蔵人は今

日本酒の三段仕込

酒蔵はいま | 2018年12月1日

酒蔵では順調に仕込みが続いています。

日本酒では、一つのタンクにお酒を仕込むのにのべ4日間3回に分けて仕込みます。よく言われる三段仕込みと言われるものです。

一度に全量の麹と水と蒸米で仕込むと、酒母で造られた酸が薄まってしまい意図しない微生物に汚染されてしまうからで、小分けに仕込むことで安全に発酵に導くという狙いがあります。

まずは、本仕込の1日目「初添え」。比較的高い温度で柔らかい蒸米で仕込みます。

2日目は「踊り」と言って仕込みは休み。温度が下がらないように気を付けて酵母の増殖を進める時間です。

3日目は「仲添え」。初添えより硬くした蒸米で温度も低めに仕込みます。硬くするっていうのはざっくり言うと米の水分を少なくして蒸すってことです。

4日目は「留添え」。仲添えよりさらに硬くした蒸米と麹で10度以下の低温で仕込みます。この日をもって「もろみ」の1日目とします。ここから約3週間発酵をコントロールして搾ってお酒になるわけです。

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左から、「初添え」「仲添え」「留添え」。液面が上がってるのが分かるでしょうか?

前の杜氏さん、「初添え」「仲添え」「留添え」の蒸米の固さを「軟ー硬ー剛(ナンーコウーゴウ)」なんて表現してました。

このように単に仕込みと言っても、なかなか一言で済まないところもあり、真面目な蔵人さんの話が長くなるのはこのためです(笑)

今シーズンの酒造り始まる

酒蔵はいま | 2018年11月15日

先日より「豊の秋」でも平成30酒造年度の酒造りが始まりました。

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なにをもってシーズンのスタート(蔵入り)とするかは各蔵々で違うんですが、
「豊の秋」では最初の麹を造るためのお米を洗う日をもってスタートとしています。
それから酒母を造って、モロミを仕込んでという工程に進んでいきます。

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さて、特に海外の人や学習に来る子供に聞かれることで
「お酒って何日で出来るのか?」という質問があります。

「豊の秋」的に早いものなら”最初の麹を造るためのお米を洗う日”から数えて6週間後には
瓶詰されたお酒になってます。
一方、お酒によっては、「ひやおろし」を例にすると、飲み頃になるまで熟成させるので、
「ひやおろし」はできるのに半年かかるとも言えるでしょう。

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つまり何が言いたいかというと、クリスマス頃にしぼりたて新酒発売のお知らせができると思います。
どうぞお楽しみに!

酒粕取り焼酎の製造!

酒蔵はいま | 2018年11月1日

だいたい10月ごろになると、酒蔵前を通って通勤している知人に聞かれます「今年はアレ、まだなの?」って。

そうです、酒粕取り焼酎の製造です。

酒粕取り焼酎の説明を簡単にすると、酒粕を熱して揮発したアルコールを回収したものです。

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米田酒造では、日本酒の酒粕に新米のもみ殻を混ぜ込み常圧で蒸留した酒粕取り焼酎を製造しています。11月から酒造りに向けて酒蔵内に残っている酒粕を空にすることと、新米のもみ殻が入手できるこの時期に作業をします。周辺に香ばしい(?)香りが漂うため、蔵の近くを通りがかると、分かる人にはアレが始まったなと思われるわけです。

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この酒粕取り焼酎は出雲地方ではかまぼこ製造に使われることもあり盛んな地域だったのですがそれも減少傾向で、こういう焼酎造りをするところは今では少ないようです。最近はもみ殻を混ぜずに、マイクロ波(電子レンジみたいなの)を当ててて蒸留した香り高く軽やかな酒粕取り焼酎も出回っていますね。

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米田酒造では、この伝統的な手法で造った焼酎を原料にした本みりんまでをも造っています。でひお試ししてみてください

とある日曜の宍道湖の岸辺

雲州松江の風景 | 2018年10月15日

久しぶりに台風の襲来もなく穏やかな10月中旬の日曜日。松江各地では神社の秋祭りや、地区の公民館文化祭やイベントが催されてました。

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天気の良い休日は、宍道湖の岸辺にはピクニックを楽しむ人たちの見えます。

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この日はマルシェやハゼ釣り大会が開かれており、いつもより賑わっていました。

宍道湖と言えば、シジミやスズキ、シラウオなどの宍道湖七珍が有名ですが、ハゼも生息しており地元ではゴズと呼んで親しんでいます。

簡単な仕掛けで初心者でも釣りやすいため、10月ごろになると、学校行事や地区の親子会、いろんな団体のハゼ釣り大会が開催されたりと子供から大人まで湖岸でハゼ釣りを楽しむ姿は秋の風物詩です。

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私も子供のころはよく友達とハゼ釣りに出かけては親にテンプラにしてもらってました。ただ子供心に見た目がイマイチだったのでなかなか食べる気にはならなかったものですが、大人になってから食べてみたらなんと美味しいことでしょう。大人になるっていいですね(笑)

さてそして、地元の人気カフェや雑貨屋が出店するマルシェも開催されていてこちらも盛り上がっていました。

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大人のピクニックがテーマということで、おしゃれで手の込んだフードやドリンクばかりでしたが、

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コーヒーはその場で豆を挽いてからのハンドドリップ。
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さすが茶処松江ならでは、抹茶オレもちゃんと茶筅でお茶を点てます!

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だからちょっと待つけど、湖を眺めてたらそんなこと気にならない、そんなゆったり贅沢な時間が流れてました。

 

みりんについて

酒蔵はいま | 2018年9月27日

米田酒造では、本みりんを3種類製造しています。
 
という説明を酒蔵見学のときにすると日本酒(清酒)とみりんってどう違うのと聞かれます。
ざくっと言うと、日本酒は、米、米こうじと水を原料として発酵させますが、みりんは、もち米と米こうじにアルコール(焼酎)を加えて造ります。
日本酒が酵母による発酵によってゼロからアルコールが造られていくのに対して、みりんはすでに出来ているアルコールを原料にしている時点からして違います。
 
日本酒とみりんを作るためにはそれぞれの製造免許が必要です。日本酒を造れる蔵だからと言って勝手にみりんを造れる訳でもありません。日本酒蔵でありながらみりんも造っている蔵は、島根県内はもとより全国的にも少ないです。
米田酒造は明治29年(1896年)に創業し日本酒造りを始めました。明治42年(1909年)にみりんの製造免許を取得しており、みりんを造り続けて100年以上ということになります。
 
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さてさて、ここからは米田酒造のみりん造りについてです。
 
原材料はもち米、米こうじ、アルコールです。
 
まずアルコールの種類によって3種類のみりんに分かれます。
 
1つめは、本醸造酒や大吟醸酒などにも使う純度の高い醸造アルコールを使用した「本みりん七宝」
クセがなく米の風味が活きたもっとも使いやすいタイプです。
 
2つめは、日本酒作りでできた酒粕を蒸留して造った焼酎を使用した「本みりん 七宝(酒粕取焼酎仕込)」
酒粕取焼酎の独特の香りがあるのか特長ですが、料理とはまった時には他にない味わいになる玄人向きです。
 
3つめは、米焼酎を使用した「本みりん 七宝きらり」です。
上2つの中間どころの風味で、全てを米から造っているので原材料にこだわりたい方にお勧めしています。
 
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もち米は島根県産米、米こうじは島根県産の酒米で造っています。
 
日本酒作りと同じように手作りで米こうじを造り、日本酒造りと同じ装置でもち米を蒸します。
その米こうじと蒸したもち米を混ぜてアルコールの入ったタンクに投入して仕込みとします。
 
このとき、麹がよく働いて米がしっかり甘味や旨味に分解される温度で仕込めるように、もち米を適温まで冷ますのですが、熱すぎると粘ったお餅になって装置に絡まって止まってしまうし、
冷ましすぎると硬くなったお餅になって装置につっかえて止まってしまうし、日によって気温も違うのでもち米に当てる風の量をコントロールするのが難しいところです。
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全ての原材料を仕込んだら、約3か月間タンクの中で熟成させます。
米こうじから溶け出た酵素がもち米のデンプンを糖分に、タンパク質をアミノ酸に分解し甘味と旨味になります。
それらがさらに複雑に反応し合うことでみりん特有の風味となっていきます。
その後、日本酒と同じように搾ります。このときアルコール分は13度程度になっていています。なのでみりんはお酒なのです。
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しぼった後は、オリを取り除いたりして澄んだ状態にして貯蔵しさらに1年以上熟成させます。
 
しぼったばかりのみりんは色は白く麹の香りが強くアルコールのトゲトゲしさを感じます。
熟成が進んでいくと、糖分とアミノ酸が反応して褐色が濃くなっていくのと香りが穏やかになり味も丸みを帯びてきます。
下の写真のグラスは手前から、しぼったばかりのみりん、しぼって1年以上熟成させて製品としているみりん、さらに自宅にそのまま置いといた6年熟成されたみりんです。
 
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みりんは高いアルコール分と糖分により雑菌汚染の心配の少ない商品ですが、温度が高い場所に置いておくと着色の進行が速くなり、淡い色の料理に使いにくくなったり、焦げたような臭いになりやすくなるので、保管は涼しい場所でしていただくと美味しくいただけます。
 

古代出雲の中心から松江市街を望む

雲州松江の風景 | 2018年9月15日

松江市の南側に大庭という地域があります。
そこは古代出雲の中心地であり、数々の古墳や国宝・神魂神社、出雲国庁・国分寺跡など重要な史跡が集中しています。
縁結びで有名な八重垣神社もこの地域にあります。

その八重垣神社と神魂神社を挟む小高い山、大庭空山という地区ではお茶が栽培されています。
そこはこのように宍道湖と松江市街が一望できる素敵なロケーションです。

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写真の範囲は松江市街の西部に当たる部分です。米田酒造の酒蔵は右側の木々に阻まれてる方向にあります。
松江城と宍道湖に浮かぶ嫁ヶ島も写ってます。クリックすると大きな画像が出てきますので探してみてくださいね。
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とうろう流し

雲州松江の風景 | 2018年8月30日

お盆の時期の風物詩と言えばペルセウス座流星群ですよね~ってことで8月14日未明、宍道湖上を走る流星を見ることができました。

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さて、8月16日は、酒蔵の近くを流れる大橋川(松江大橋~宍道湖大橋間)でとうろう流しが行われます(ました)。

観光イベントではないので、読経と波の音だけが静かに響く幻想的な光景が広がります。近くに旅館やホテルがあったり、飲食街が近いので食事に出かける観光客がたまたま出くわしたその光景に感動する姿を見ます。

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とうろうは川上の船から流されます。例年は(過去に自分が見た限りでは)宍道湖側から流して、ちょうど良い時間に飲食街近くに流れ着くのですが、今年は潮の流れかほどから宍道湖に向かって流したうえに流れも速かったのであっという間に目の前を通り過ぎて行ってしまい、川辺のスナックのホステスさん、「せっかくこの時間って言ってお客さん呼んだのにもう(とうろうが)無い・・・」ってビールをあおってました(笑)

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松江水郷祭花火

雲州松江の風景 | 2018年8月13日

2018年8月4日は松江水郷祭花火。

10,000発の花火が宍道湖上の2台の台船から打ち上げられ、湖面を彩ります。

近年場所取りが激しくってることと猛暑のため、人が混む湖岸を避け、ちょっと遠目から花火を眺めました。場所はくにびき大橋北詰の松江地方合同庁舎。最近、裏のテラス風の場所が改修されて川岸まで降りられる親水広場風になりました。

この日は波があっていまひとつでしたが、松江は川面に映る夕焼けも美しいですよ。

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宍道のぶつかり神輿

雲州松江の風景 | 2018年7月31日

7月28日早朝、松江では皆既月食が見られました。それは月没直前に起こるということで、車で3分の宍道湖岸へ。宍道湖と言えば夕日ですが、月の入りもロマンチックです。

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さて、宍道湖の名前の由来と言われるのが松江市宍道町です。松江市と出雲市の間の宍道湖の南岸に位置し、かつては水陸交通の要衝として栄え、町の中心部にある八雲本陣という旧家がその面影を伝えています。現在ではJR西日本の豪華寝台列車「トワイライトエクスプレス瑞風」の停車として盛り上がりを見せています。

その宍道町では、毎年7月26日~28日に氷川神社の例祭「祗園祭」(通称れんげさん)が行われ、28日最終日は「ぶつかり神輿」があります。

お祭りの期間中、御仮殿に移っていた神様を載せた神輿が最終日に本殿に還る際に、それを阻止しようとする町の若い衆とぶつかり合います。

22時ごろ、御仮殿から神輿が出発し、町内を練り歩きます。
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町の真ん中で神輿を通させまいする若い衆と激しくぶつかり合います!

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私の写真では伝えきれないので、有志が制作したPR動画をご覧ください!

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人壁を無事(?)通り抜けた神輿はそのまま本殿に向かい、町の人たちはそのあとをぞろぞろとついて行きます。
神様が本殿にお還りになるとき明かりは落とされ、神職の柏手につづいて町の人たちの柏手が暗闇に響き神秘的な雰囲気に包まれました。

出雲なんきん

雲州松江の風景 | 2018年7月13日

平成30年の今年、茶人として名高い松江藩7代藩主・松平治郷(不昧公)の没後200年として、松江市内で不昧公ゆかりのお茶や和菓子、工芸など茶の湯文化を楽しめる記念イベントが開催されています。

不昧公二〇〇年歳
https://fumaikou.jp/

この殿さまは金魚も大好きだったそうで、飼育を奨励するなかで生まれたのが「出雲なんきん」(いづもなんきん)とも言われ、現在、島根県の天然記念物に指定されています。

市内ではときおり一般の人も鑑賞できる品評会が行われておます。

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「出雲なんきん」の鑑賞のポイントというか特徴として、白い部分が多い(白勝ち)が好まれるとのこと。

口紅や赤いアイシャドウでメイクしたようなのもいて、全体に上品でかわいらしい金魚です。

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猛暑続く中、多少は涼んでいただけたでしょうか。

「出雲なんきん」は松江城そばの松江歴史館の庭でも鑑賞ができます。
松江歴史館
https://matsu-reki.jp/

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