蔵人は今

  • 灯篭と豊秋庵

    雲州松江の風景

     

    皆様、秋に入りいかがお過ごしでしょうか。営業の河角です。9月も中旬に入り、日の入りが早くなってきました。6月から始まった当蔵の茶室で豊の秋をゆっくり楽しむイベント「豊秋庵」の夕暮れから夜にかけて灯篭が灯る風景を紹介します。

    午後6時になると少しずつ暗くなっていきます。そんな時に灯す灯篭がお客様にご好評いただいております。

    本物の火ではなく、LEDによるキャンドルライトを使用。最近のLEDは火の表現も豊かになり、本物のような火のゆらめきをしてくれます。

    個性的な灯篭が10基があり、どれも幻想的な明かりをご覧になれます♪

    島根県の来待石の灯篭。今では採掘できなくなった来待石。そんな島根県の石材を見れるのも豊秋庵の楽しさの1つです。

    ぼんやり優しい灯りのなか、涼しくなってきたお庭でゆっくりと豊の秋で幻想的な空間をお楽しみください。ホームページからご予約もできますのでぜひご参加ください!

  • 梅酒のこと

    酒蔵はいま

    9月になると6月に仕込んだ梅酒から梅の実を取り出します。

     

     

    梅の実は、鶯宿などいろいろな品種の混ざった松江市八雲町産と、南高梅100%の雲南市三刀屋町を使います。

     

    産地ごとに収穫のタイミングが違うので、産地ごとにタンクを分けて梅酒を仕込んでいます。それぞれに途中途中で成分分析や官能評価を行って梅の漬かり具合を確認します。

     

    今回その最終チェックということで、産地ごとの梅酒を比べることができました。

     

    左が松江市八雲町産の梅の梅酒。右が三刀屋町産の梅の梅酒です。(どちらも梅、氷砂糖、酒の割合は同じです)

     

     

    八雲町産の方は色が濃く、いろいろな品種が混ざっているためか、複雑でパンチの効いた香りと酸味が飛び込んできます。

    三刀屋町産の南高梅100%の方は色が薄く、風味も穏やかだけど上品さがあってこれからの熟成が楽しみな感じがあります。

     

    この後、1つのタンクにブレンドしてさらに熟成を進めます。

  • ひやおろしのこと

    酒蔵はいま

    2023年の豊の秋のひやおろしは9月7日から蔵元出荷します。

     

    ひやおろしは寒造りの酒が夏を越し、秋風が吹くころに出荷されるお酒などと言ったりしますが、今年は9月になっても猛暑日が続く予報。とは言っても日が暮れるのが早くなり、確実に秋はやってきているようです。

     

    今年のひやおろしは、昨年と同じ日本酒度+15の超辛口に仕上げました。昨年よりボディ感が増しいっそうキレよく感じます。豊の秋らしい超辛口酒だと思います。

     

    豊の秋には「純米辛口金五郎」という辛口酒があります。甘口と言われがちな豊の秋の中でも辛口に造っているのですが、それでも辛くないと言われがちです。それならばと超辛口にチャレンジしているのが、去年からのしぼりたて、夏の生酒、ひやおろしです。

     

    豊の秋の酒造りは、米麹の使用割合が多いと言われています。これが超辛口でもコクや旨みを感じさせるもとなのでしょう。

     

    しぼりたてや夏の生酒とはまた違った、コクのある超辛口をひやおろしでお楽しみください。

     

    豊の秋 純米 超辛口ひやおろし 生詰原酒

     

     

     

  • 島根県 夏の風景

    雲州松江の風景

    営業の河角です。9月に入り秋に向かう前に島根県の夏らしい風景を紹介します。

    ↑当蔵の店舗の近くの風景。水面に建物が反射してとても美しい1枚です。

    ↑続いても出雲市にある一畑薬師の「風鈴まつり」の風景。風鈴のキレイな音色が聞こえてきそうです。

    ↑出雲大社の大しめ縄と夏の空。晴天の空と出雲のパワースポットで元気が出そうな1枚です♪

    ↑島根県邑南町の川。邑南町で川遊びをした時に撮った1枚です。暑い夏の日、冷たい水が気持ち良かったです。

    ↑最後に松江の宍道湖沿いで入道雲が夏を感じさせてくれる風景です。今度は秋を感じられるような風景を紹介できればと思います!

  • 夕日が見れる美術館

    雲州松江の風景

    暑い日が続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。営業の河角です。松江市の島根県立美術館に先日行ってきた米田酒造スタッフの写真を紹介します♪

    夏の空が美しい島根県立美術館。

    宍道湖沿いにはウサギ像があり、前から2番目のウサギはパワースポットとしても有名です。よかったら検索してみてください♪

    3月から9月は日没後30分まで開館しており、宍道湖の夕日が館内で見ることができる美術館です。

    夕日につつまれる島根県立美術館。「日本の夕陽百選」にも選ばれた宍道湖の夕日を楽しんでみてはいかがでしょうか。

  • みりんを搾ります

    酒蔵はいま

    夏の酒蔵では、地伝酒を搾ったら次はみりんを搾ります。みりんも木ふねで搾ります。

    しぼったこの時点でもみりんっぽい色のように見えますが、ここから約1年熟成させてから瓶詰め出荷していきます。

     

    ところで、米田酒造のみりんは原料のアルコールの違いで、普通タイプ酒粕取焼酎仕込タイプがあります。

    使う米と仕込み方法はどれも一緒なので、原料のアルコールと熟成度合いによって風味が異なります。

     

    普通タイプは、醸造アルコール(大吟醸のアルコール添加にも使われるもの)を使っており、クセがなくあらゆる料理に使いやすい風味のものです。

    酒粕取焼酎仕込タイプは、清酒粕を蒸留して造った酒粕取焼酎を使っています。酒粕取焼酎由来の豊かな(クセのある?)香りを持つため、より香ばしい香りをつけたり、その香りで素材の臭みを消したいときに効果的です。フランスへも輸出されています。

     

    米田酒造のみりんをまず試してみたい方は、普通タイプを。さらに極めたいときは酒粕取焼酎仕込タイプを、という感じで選んでいただくと良いかなと思います。

     

     

     

     

  • 梅酒の炭酸割り

    その他

    営業の河角です。毎日暑い日が続いています。そんな時にぴったりな当蔵の雲州梅酒の炭酸割りを紹介します♪

    当蔵の梅酒は島根県雲南市三刀屋町産と松江市八雲町産の厳選された梅の実を使用しております。その梅の実を豊の秋の清酒に昔ながらの製法でしっかり3ヶ月漬けていきます。甘すぎない味わいで今まで梅酒は飲めなかったけど豊の秋の梅酒は大好きですとお喜びの声をいただきます。

    氷を入れてお好みで梅酒を入れて炭酸水で割ります。おすすめの割合は梅酒1:炭酸水3です♪当蔵の梅酒は割っても味わいはしっかり残るので美味しく楽しめますよ。

    今年の夏は当蔵の梅酒で夏を楽しんでみませんか?

  • 地伝酒をしぼっています

    酒蔵はいま

    前回、地伝酒のモロミに木灰を添加してから数日後、木ふねで搾りました。

     

    しぼりたてからさっそく赤褐色になっています。

     

     

    アミノ酸と糖が多く、さらに木灰を入れることによって中性~弱アルカリ性になっているため、アミノカルボニル反応(メイラード反応)がよく進んでいるためと思われます。そのため、今この時点でもパンを焼いた時のような香ばしい匂いが漂っていますが、加熱調理するときには、ほどよい焼き色と食欲をそそる香りとなります。

     

     

    さて、搾り粕は木灰が混ざっていてとても食用になりませんので、松江郊外の茶畑の土に還っていきました。

     

     

     

  • 雨の豊秋庵の風景

    雲州松江の風景

    営業の河角です。米田酒造店舗にある茶室で日本庭園を眺めながら豊の秋と山陰の肴をゆっくりお楽しみいただける毎月定期開催中の「豊秋庵」(ほうしゅうあん)。全席屋根付きの席で雨でもお楽しみいただけます。そんな雨の風景の一部を紹介します。

    しっとりとした雨の雰囲気が庭全体を包んでいました

    豊秋庵のある庭では「もみじ」もたくさんあり、今時期は新緑が美しく、秋は紅葉します♪雨もまた雫がキレイに葉を伝っていました。

    敷石も雨にぬれこの時期らしい風景が楽しめます。

    多くの木々に誘われて様々な生き物達が訪れてきます。この日は蝶々が羽を休めていました。鳥もやってくるので、さえずりを聞きながら楽しむ事ができるかもしれません。

    昔からあるような備品も多数あります。雨の風情がより時代を感じさせてくれます。

    雨が少しずつ弱くなってきたころ葉に残る雨粒が宝石の様にキレイに光っていました。

    雨雲が過ぎさり青空がすこし見えてきました。雨の日でも楽しめる「豊秋庵」雨だからこそ感じるこのできる風景や自然の音を楽しんでみてはいかがでしょうか。ご予約は弊社インスタグラムや「しまね観光ナビ」の体験・現地ツアーからご予約できますので是非ともご参加ください。

  • 地伝酒の灰入れをしています

    酒蔵はいま

    7月の酒蔵は地伝酒のしぼりの時期です。

    3月に仕込んでから約4カ月発酵させていることになります。清酒は仕込んでから3~4週間程度でしぼっています。

     

    地伝酒は、しぼりの直前のモロミに「木灰」混ぜるのが製法の特徴のひとつです。

    これは延喜式にも見られる古くからある製法です。

    木灰を入れることによって酒を酸性から弱アルカリ性にし、酸敗を防ぎ保存性を高める狙いがあるようですが、料理酒としてこの弱アルカリ性と木灰由来のミネラルが抜群の効果を発揮します。(※地伝酒を現代に復活させた米田酒造の出雲地伝酒は火入れもしています)

     

    さて、島根ではサザエが7月に禁漁になったばかりです。

    ふるさと納税の返礼品で島根のサザエを手に入れる方もいらっしゃるでしょう。出雲地伝酒もふるさと納税返礼品に登録しています。

    というわけで、出雲地伝酒を使ったサザエご飯のレシピをご紹介します。

     

    材料(4人前)

    A

    ・サザエ 大3個

    ・水 2.5カップ(500ml)

     

    B

    ・出雲地伝酒 大さじ1

    ・しょうゆ 大さじ1

    ・砂糖 小さじ1/2

     

    C

    ・米 2カップ

    ・Aのゆで汁+Bの煮汁 2.2カップ

     

    作り方

    1. Aの水を鍋で沸騰させたらサザエを入れ、アクを取りながらゆでる。茹で汁はCのためにとっておく。

    2. 茹でたサザエから身を出して細かく切り、Bでさっと煮て取り出しておく。

    3. 炊飯器にCを入れ普通に炊く。(目盛線まで足らなかったら水を足す)

    4. 炊き上がったらサザエを入れて15分蒸らす。

    できたらさらに

    5. おひつに取り、小口切りのみつ葉を混ぜ合わせる。

     

     

    出典:農林水産省「うちの郷土料理」さざえ飯 島根県